2024年、注目すべきインテリアの9大トレンド
新たな素材がスタンダードに
サステナビリティは、デザイン業界において単なるトレンドを超えた、より大きな目標となりつつある。環境への悪影響を大幅に減らすだけでなく、サステナブルなデザインを取り入れる人々の幸福と居心地の良い空間づくりを目指すもの。「最近、素材への注目が高まっています。何からできているのか、どこから来たのか、どのように調達されたのか、といった点です。つまり、人々はそれらの基準に基づいて、より興味深い家具や製品を生み出しているのです。例えば、ロンドンを拠点とするデザイナー、マックス・ラムによる再生段ボールを使った家具コレクションはその一例ですね」と、ホリスは語る。 “ラグ業界の在り方を変え、環境への影響を最小限に抑える”という絶え間ない取り組みの中で、「ウォーブン」はオーダーメイドのラグ生産において、常に革新的かつサステナブルなアプローチを追求し続けている。「私たちはアロエ繊維をウールと織り交ぜたり、さらに、ユーカリシルクという新しいサステナブル素材を天然ウールと組み合わせて、ラグに深みと豊かな質感を生み出したりしているんです」と、バーは説明する。
ヴィクトリア朝時代のディテールが蘇る
ジュリアン・フェロウズが手掛けるアメリカHBOの歴史ドラマ『ギルデッド・エイジ -ニューヨーク黄金時代-』やその前身である『ベルグレービア 秘密だらけの邸宅街』『ダウントン・アビー』のようなテレビシリーズのおかげかどうかはさておき、19世紀デザインの魅力が再び脚光を浴びているのは確かだ。そして今、私たちは間違いなくその魅力的なデザインを実際に取り入れ始めている。 「最近、壁一面をオーク材の板材で仕上げた住宅を手がけました。ビクトリア様式のビーズボードや四角形、ひし形のデザインを想起させるもので、光が当たると特に素晴らしい質感が生まれます」と、クリガーマンは話す。しかし、彼は19世紀の重厚なデザインをそのまま再現するのは避けるべきだとアドバイスする。 「過剰に装飾的な花柄を取り除き、より抽象的で直線的、幾何学的なものにしたり、ゴシック風の要素を排除してすっきりさせてみてください」