在宅勤務ですが、上司から「チャットの返信が遅い! サボっているのか?」と詰められます。1時間以内には返すようにしているのですが、サボりとして減給されることもあるのでしょうか…?
コロナ禍を機に在宅勤務を始めたという人も多いのではないでしょうか。在宅勤務では通勤に関する時間が効率化されるなどのメリットがありますが、実際に働いている姿が見えづらいといったデメリットもあります。 そのため、チャットの返信が遅いと上司からサボっているのではと疑われ、それにより減給されるのではと心配することもあるかもしれません。 本記事ではチャットを1時間以内に返すようにしているのに、サボりとして減給されることがあるのか解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
在宅勤務では実際に働いている姿が見えない場合が多い
在宅勤務では会社から離れ、自宅などから仕事を行います。カメラがパソコンについていればある程度上司も自分の様子を確認できますが、そうでない場合には本当に席について仕事をしているのかは判断が難しい場合もあります。 上司によっては、「チャットの返信が遅い」=「仕事せずにサボっている」と認識し、チャットの返信が遅いことを詰めてくる場合もあるかもしれません。 上司から何度も注意されると、「減給されるのでは?」と不安になるかもしれませんが、チャットの返信が遅いことを理由に、減給されることはあるのでしょうか?
チャットの返信が遅いと減給になる?
結論としては、チャットの返信が多少遅い程度で減給されることはありません。給料は会社と労働者との契約によって成り立っています。 労働契約法第8条にも、「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる」と記載があります。これは言い換えると会社と労働者との合意が無ければ、一方的に給料を減額できないことを意味します。 なお、就業規則などで懲戒処分に該当する事例が記載されている会社も多いです。その場合でも、基本的には懲戒処分として減給が相当といえるだけの理由が必要です。 例えば、在宅勤務で何度も指導されていたにも関わらず仕事を怠けたことで、取引先から契約を打ち切られて会社に大きな損害を与えたような場合が挙げられます。 チャットを1時間に1回以上必ず返信し、仕事も真面目にしている場合、チャットの返信が遅くサボりとして減給される可能性はかなり低いといえます。