日本で取得したのは7カ所のみ…国際エコラベル「グリーンキー」、3カ所はシェラトンなど鹿児島に集中
環境に配慮した観光施設に送られる国際エコラベル「グリーンキー」を、奄美市の伝泊の2施設と鹿児島市のシェラトン鹿児島が取得した。国内での取得は現時点で7施設。持続可能な運営に向けて、廃棄物削減や環境保全などへの取り組みが評価された。 【写真】食品廃棄物を測定する機械を使う従業員=鹿児島市のシェラトン鹿児島
水や廃棄物処理、環境管理など13カテゴリーの基準があり、必須75項目を満たすと取得できる。1年ごとに更新があり努力項目数が増える仕組み。1994年にデンマークで、日本では2009年に始まった。 伝泊は「伝泊 The Beachfront MIJORA」と「伝泊 笠利地区リノベーション施設群」で21年に取得。このほど2回目の更新中。キッチン付きの客室に生ごみコンポストを設け堆肥化し自社農園でのハーブ栽培に活用、レストランで提供する。電動アシスト付き自転車を貸し出し、アメニティーに竹製を取り入れた。 運営する奄美イノベーション(同市)の楠瀬陽平広報課長は「奄美群島の自然や集落を守りながら観光地化するのが目標。宿泊者も触れる場面で取り組むことで、環境保全への理解につなげたい」と話す。 ◇ シェラトン鹿児島は昨秋取得。認証取得を目指して施設管理や調理、清掃など多部門の従業員で構成するチームを結成し、食品廃棄物を人工知能(AI)カメラで分析するシステムのほか、レインシャワーの節水パーツなどを設置した。
伊牟田均社長は「地球環境に配慮した取り組みを進めることで、訪日客や環境への意識が高い国内客の選択肢に入る」と狙いを明かす。運営する米マリオット・インターナショナル系列の国内施設で初取得となった。
南日本新聞 | 鹿児島
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