「信は力なり」。「スクール☆ウォーズ」のモデルとなった旧・伏見工業、京都工学院として初の花園へ。全国高校ラグビー大会
そのFB広川キャプテンは「全国で勝つために練習はやってきたので、全国に行くためには京都成章を倒してからでないと行けない。3年間、本気で努力してきたので、本当に勝ててうれしかった」。
「練習からしんどいことを逃げずに全員が取り組んできて、最後の10分で、全員が仲間のために身体を張って、走り続けることができたことが勝利につながった」と破顔した。
京都工学院ラグビー部を象徴する言葉は、やはり「信は力なり」だ。山口良治監督(現・総監督)時代から使用してきたチームの伝統的なスローガンである。
OBでもある大島監督は、「山口先生から、自分たちを信じられるだけの取り組みをやってきたら大事な瞬間、試合に『信は力なり』と思えるような心境になる。また、試合に出ているメンバーだけでなく、試合に出られない仲間のためにどれだけ身体を張って戦えるか、ということをずっとおっしゃっていた」。
「私が監督となっても一番大事にしている言葉ですし、赤黒ジャージーのチーム作りの中で非常に大事にしている部分です。チームの象徴、芯というか、伏見工業から京都工学院に名前は変わっても時代は変わっても変えてはいけない、チームの文化だと思う」と話した。
近畿大会ベスト4だった京都成章を下しての花園出場だったが、京都工学院はシード校には選ばれず、ノーシードとなった。1回戦は12月27日、2度目の出場で初勝利を目指す聖光学院(福島)と対戦する。勝てば12月30日、選抜大会ベスト8の中部大春日丘(愛知)にチャレンジする。
監督として初の花園となる大島監督は「赤黒ジャージーで戦う以上、花園に出るだけで喜ばれるチームではないことは、本当によくわかっている。部員106人がまとまって取り組んだら、チームはよりレベルアップする。ノーシードなので恐れるもの、守らなければならないものはないし、最も恐れられるノーシード校になるよう、チームのエナジーを上げていきたい」と意気込んだ。