イラン政府、トランプ氏勝利の影響「軽微」 革命防衛隊は対決姿勢
[ドバイ 6日 ロイター] - イラン政府は6日、米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利宣言を行ったことについて、イラン国民の生活は米国の選挙の影響を受けないとの見解を示した。 イラン革命防衛隊は、トランプ氏の勝利宣言に直接反応していないものの、イランと地域的な同盟武装組織はイスラエルへの対応で準備ができていると述べ、改めて対決姿勢を示した。 タスニム通信によると、イラン政府報道官は「米国の選挙はイランの問題ではない」とし、「事前に必要な予測を行っており、イラン国民の生活に変化はない」と述べた。 イラン革命防衛隊のアリ・ファダヴィ副司令官は、イスラエルにはイランと対決する力はなく「イランの反応を待つしかない」とし、イスラエルに対する報復攻撃を示唆。イスラエルへの報復を阻止するための米国とイスラエルによるイランに対する先制攻撃の可能性を排除していないとも述べた。 アラブ諸国および西側諸国の当局者はロイターに対し、トランプ氏はイランの石油産業に対する制裁を強化するなどして「最大圧力」をかける政策を導入すると同時に、イスラエルにイランの核施設攻撃などを実施する権限を与える可能性があるとの見方を示している。 イランの通貨リアルは、トランプ氏の大統領就任の見通しを受け下落。イランの通貨追跡ウェブサイトBonbast.comによると、1米ドル=70万リアルと、過去最安値を付けた。