滋賀医科大生2人に逆転無罪…1審は女子学生に性的暴行と実刑判決
女子大学生に性的暴行を加えたとして強制性交罪に問われた滋賀医科大生の2人の被告の控訴審判決で、大阪高裁は18日、27歳の男を懲役5年、29歳の男を懲役2年6月とした1審・大津地裁判決を破棄し、両被告に無罪を言い渡した。飯島健太郎裁判長は「女子大学生が同意していた疑いを払しょくできない」と述べた。
両被告は元滋賀医科大生の男(27)と共謀し、2022年3月、大津市内の男の自宅で、女子大学生に性的暴行を加え、携帯電話で動画撮影したとして同6月に起訴された。公判で「合意があった」と無罪を主張。今年1月の1審判決は、被害を受けたとする女子大学生の説明を基に有罪とした。
これに対し、飯島裁判長は判決で、女子大学生が動画の拡散防止を警察に相談していたとし、「目的達成のため誇張して説明する動機があった」と指摘。女子大学生は相当量の酒を飲み、性的行為が始まった際の記憶がない一方、途中からの状況は詳しく説明しているとし、「衝撃が大きい最初の行為を覚えていないのは不自然だ」とも言及した。