この教習所「激安」じゃねって思ったら……普通の教習所の半額以下で通える「非公認教習所」って一体なに?
「非公認教習所」ってなんだ?
各都道府県の警察が管轄している免許センター(運転免許試験場)の近くには「短期間、低予算で免許取得!」的なことをうたっている、教習所のような、でもやっぱり正規の教習所ではないような、謎の施設が存在している場合がある。 【画像】普通免許で運転できないまさかのクルマ あれはいったい何なのかといえば、結論から申し上げると「非公認教習所」というやつだ。 一般的な自動車教習所は、公安委員会からの指定を受けることで「自動車運転の教習を行ってもいい」と定められた「指定自動車教習所」で、そこを卒業すれば、試験場で行われる実技試験は免除されることになる。しかし、その代わりに26時間程度の学科教習は完全にマストとなり、実地教習も最低31時間は受けなくてはならない。さらに、指定自動車教習所では、実地教習は「1日に最長でも2時間まで」と制限されている。そのため、運転免許を取得するまでにはどうしてもけっこうな時間がかかることになる。 それに対して非公認教習所は、学科の講習を受ける必要がなく(各自で自習してくださいねというスタイル)、実地教習についても「1日2時間まで」という縛りはないため、多くの入所者は1日あたり4~8時間ほど、みっちり教習を受けている。 そのため、場合によってはきわめて短期間での運転免許取得が可能になり、なおかつ取得までの費用も、指定自動車教習所では30万~40万円ほどはかかるのが一般的だが、非公認教習所であれば18万円程度で免許を取得できる場合もある。 だがその代わり、非公認教習所を卒業(?)しても実技試験が免除されることにはならない。そのため各自で最寄りの運転免許試験場に出向き、警察官を横に乗せたうえで「仮免技能試験」と「本免技能試験」を受験し、それに合格する必要がある。さらに本免試験合格後には、公認の教習所へ行って「取得時講習」と呼ばれる講習を受講する必要もある。 またそのほか、同じ非公認教習所でも「届出自動車教習所(公安委員会に所定の届出を提出している教習所)」と「指定外自動車教習所(何の届出もしていない教習所)」があるわけだが、まあもしも非公認教習所を利用するのであれば、「届出自動車教習所」のほうがベターではあるだろう。「届出を提出した教習所に対しては、公安委員会が指導または助言することができる」という決まりがあるため、ある程度まともに運営されていると期待できるからだ。