長っ! 焚き火達人がプロデュースした90cmのロングペグで何ができるか試してみた
どんなことができる?
「マルチロングペグ」5本セットでどんな風に組み合わせられるか試してみました。 1本だけなら省スペースで収まるギアハンガーの完成です。少し斜めに地面に打ち込んでランタンなんかをかけておくのに重宝するし、小穴にS字フックを通してグローブやトング、虫よけスプレーなどこまめに手に取りたいモノを吊すこともできますね。手持ちの板に「マルチロングペグ」が通る穴を開ければ、サイドテーブルにもなります。 タキビズムが目指したのは“ほかにはないトライポッド”ですから、当然3本組み合わせてトライポッドを作れます。フックの大穴にカラビナを通してまとめるだけなので準備は簡単です。三角に折った布を各「マルチロングペグ」に結びつけて棚を作ってもいいですね。 4本使えば薪スタンドになります。いい感じに開くよう、地面に打ち込むにはちょっとコツが必要ですが、重い薪だって難なく受け止めてくれます。薪スタンドの上にタキビズム「ジカビ」を載せることも! 立ったまま焚き火を囲むのにちょうどいいし、薪が湿気ってしまったときはこんな風にして乾かしてもいいかも。 5本使いなら安定感抜群のギアハンガーになります。4本の足は軽く地面に潜らせるだけでいいので準備は簡単。ランタンハンガーもほしいときは、片側または両側を1本にして地面にしっかり埋めれば少ない本数でも安定感を得られます。 カラビナのかわりに「マルチロングペグ」を通してトライポッドを作り、その端を別の1本で支えたギアハンガーとトライポッドのコンビなんかどうでしょう。焚き火まわりのギア整理に役立ちます。両側2本のギアハンガーでも焚き火に使えますが、片側をトライポッドにするほうが“らしさ”があります。また、ケトルを下げているチェーンをトライポッドではなく、ハンガー部分に通しておけば、横移動ができます。沸騰後にちょっとずらして保温、冷めすぎたら火にかけるなど自由自在なんですね。 「マルチロングペグ」は1本だけでも使えるけれど、3本あれば自由度は高まります。ただ、薪スタンドは薪バッグを併用するなど工夫が必要。5本セットは1本分お得なので、すでに薪スタンドを持っていて焚き火台を載せない人は単品で1~3本、それ以外はセット買いがいいのかも。 トライポッド開発時、開発者の寒川さんのもとに“車いすでは焚き火を楽しみづらい”という声が届いたそう。そこでトライポッドであると同時に、焚き火台を浮かせられるよう考えられたのが「マルチロングペグ」。4本で「ジカビ」を支えれば、立ったままでも車いすでも焚き火を楽しめるようになっています。真冬では足もとが寒くなりますが、そんなときは地面に別の焚き火台を置いて2階建てにすればよし。 「マルチロングペグ」は1本でも複数本でも使えるマルチツールで、フィールドやキャンプスタイルによって変えられて楽しみ方は無限大。やさしさも詰まっています。
<取材・文/大森弘恵 撮影協力/アンプラージュインターナショナル>