クールな遊び心。90年代ゲームのパッケージデザインを振り返る
Spectre Supreme(1993年 Velocity)
小売業者はオリジナルのSpectreのパッケージデザインに満足できなかったといいます。それは前面に突き出た三角形が原因でした。 2作目の『Spectre Supreme』では、ピラミッド的なシルエットを維持したSF感のあるデザインながら、ショップの棚に並べやすくなったのです。 My AbandonwareからMac版をダウンロードできますよ。
Spectre VR(1994年 Velocity)
翌年1994年には3作目の『Spectre VR』が発売されます。 1990年代には何かにつけて「VR」という言葉を使用し、テック感を出す時期があったそうです。『Spectre VR』は、今の私たちが思い浮かべる仮想現実ではなく、オンライン対戦やマルチプレイ機能を意味するものとして名付けられたそうです。 パッケージは2作目を基にグラフィックが変更されたようなデザインになりました。 こちらもウェブブラウザでプレイが可能です。
Armored Fist(1994年 Novalogic)
冷戦時代を舞台にした戦車シミュレーションゲームの『Armored Fist』。 これまでに比べると標準的なボックスデザインながら、箱自体が戦車のようにも見えるようなデザインです。開発元のNovalogicとYeo氏は、実験的なデザインを作ることにおいて十分な信頼があったといいます。 『Armored Fist』はウェブブラウザでプレイができます。
Double Switch(1993年 Digital Pictures)
実写映像を利用したインタラクティブフィルムアドベンチャーゲーム『Double Switch』は、2018年に25周年記念としてNintendo Switchでもリリースされました。 パッケージデザインはSpectreやArmored Fistとも似ていますが、前面中央の鍵穴の後ろに人物の描かれた紙を配置することで覗き込んでいるような奥行きの立体感を演出しています。 『Double Switch』はこちらから購入ができます。
Flying Colors(1993年 Magic Mouse)
こちらは教育用のアートソフトウェアの『Flying Colors』。 グラフィック要素は少し古い感じもしますが、このパッケージデザインは古びてはいないように思えます。 ひし形が3つ並べられたような構造は、それぞれをスライドすることで変形し、縦にも置けるようになります。真ん中だけをずらして下の画像のようにもできて、アートソフトウェアにあったパズル的造形が素晴らしいです。 『Flying Colors』はこちらからダウンロードができますよ。