卓球・WTTファイナルズ福岡が閉幕 早田ひなだけじゃない!!「トリプルエース」態勢が見えた!
トリプルエースが誕生
パリ五輪閉幕からはや3ヵ月、日本女子卓球界に黄金期の兆しが見えた。 11月20~24日に行われた卓球の世界大会『WTTファイナルズ福岡2024』において最もファンの注目を浴びたのは、地元で復帰戦に挑んだエース・早田ひな(24)でも、五輪団体銀メダルの立て役者・平野美宇(24)でもなかった。 【発見撮!】ドレスアップした石川佳純が…!「意外なオトコたち」と堪能したゴキゲンな夜 「大藤(おおどう)沙月(20)です。彼女は今大会、シングルスでベスト8、ダブルスで準優勝という好成績を残し、世界ランキング8位に躍り出ました。今年4月までは125位でしたから、100人以上をごぼう抜きしたことになります」(現地を取材した記者) 飛躍の要因はどこにあるのか。大藤をホープス日本代表合宿で指導した卓球元日本代表の藤井寛子氏はこう話す。 「大藤の戦型(せんがた)は、台から少し離れて大きく腕を振る、早田のようなスタイルです。この戦法を取るには身体の強さやボールに回転をかける技術が必要なため、大器晩成型の選手が多い。平野や伊藤美誠(24)が先に台頭し、早田はエースになるまで時間がかかったのがいい例です。 大藤はなかなか芽が出ないなかでも、バックドライブやカウンターに磨きをかけていた。それが一気に花開き、現在の快進撃を生んだのでしょう」 大藤よりもさらに若い16歳の張本美和も、今大会はベスト8に終わった。 「中国選手に敗れましたが、卓球の内容は進化している。中国のトップ選手に対しても打ち負けないし、崩れない。張本は、まだまだ強くなります」(同前) ケガの影響もあって今大会の初戦で姿を消した早田は、早くも照準を次回のロス五輪に合わせているようだ。 「現在の早田は、たとえいまのスタイルを崩してでも自分の卓球を改革したいと考えている時期だと思います。石川佳純(31)はリオ五輪後、伊藤や平野に押されて結果を残せない時期がありましたが、時間をかけてプレーを改善し、五輪イヤーの’21年に5年ぶりの全日本選手権優勝を飾りました。早田はいま、あの時の石川の立場に立っているのです」(同前) 早田、張本、大藤というトリプルエースが誕生した日本女子卓球界は4年後、ロサンゼルスの舞台で中国勢を制し、世界の頂点に立つ。 『FRIDAY』2024年12月13・20日合併号より
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