「育成でもプロに行くべきか」「大学に進んでプロを目指すべきか」 ドラフト候補がリーガ・サマーキャンプで出した答えは?
「荻野さんや大引さんに聞いたら、『育成でも選ばれたら行ったほうがいい』と言われました。『プロに行くだけでもつながりが持てて、絶対いい経験になる』と。そういう話をしてもらったので、育成でも行くという感じがしています」 澁谷から相談を受けた荻野氏は、「その答えはなかなか難しい」と率直に語りつつ、プロを勧める理由を明かした。 「育成でもプロに入れば、トップ選手を間近で見ることができます。たとえば自主トレの期間、勇気を振り絞れば、憧れの選手や参考にしたい選手と一緒に練習できる。育成でもプロの世界にいるから可能なわけで、アマチュアではそんなこと絶対にできません。トップ選手の生活や野球に向き合う姿勢は、アマチュアには絶対にないレベルです。そういうのを見るのは必ずプラスになる。高校生たちにもそう伝えました」 【プロ志望届を出すか迷い中】 ある私立大学から内定が出ているなか、プロ志望届を出すか否か、悩んでいるのが右腕投手の田上航(八幡商業)だ。 中学時代は軟式野球部でプレーし、全国大会にも出場した。当時の球速は130キロ程度だったが、八幡商業で食事やウエイトトレーニング、投球メカニクスなど「すべての面」で教えてもらい、最速144キロでプロ注目投手に成り上がった。 内定の出ている大学には「プロ待ちでOK」と言われているが、田上は迷っている。ゴールを見据えた時、どちらの道がいいのか明確な答えはないからだ。 「育成の契約期間は(長くて)3年じゃないですか。育成で行って3年間頑張るか、大学で4年間頑張って支配下でプロに行くのか。プロで活躍するためには、どっちがいいんだろうと思っています。育成から支配下に上がるのは、本当にひと握りというのが現実だと思うので......。そう考えたら、大学で実力を磨いて、支配下でドラフトにかかるように頑張るのもひとつなのかと思っていて。本当に迷っています」