仕事できない「勉強熱心な人」が驚くほど多い理由 「丸暗記」ばかりの“フレームワーク信者”は不要
「数字に弱く、論理的に考えられない」 「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」 「魅力的なプレゼンができない」 これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。 【写真】仕事ができる人は、みな「数学的」だった! 今回は「フレームワーク」について取り上げ、フレームワークにとらわれない、独自の発想ができるビジネスパーソンになる方法を紹介する。
■フレームワークを知っていても「使えない」 突然ですが、今から2つの質問をします。よろしければお付き合いください。 Q1 あなたはビジネスで使うフレームワークをどれくらい知っていますか? Q2 そのうち実際にあなたが使っているものはどれくらいありますか? 念のため、フレームワークの定義をご説明しておきます。フレームワークとは、目標達成や経営戦略、課題解決に役立つ思考の枠組み、あるいは骨組みのことです。
質問の答えはまとまったでしょうか。 私の経験から推測すると、多くの方は「Q1」の答えは思いつくけれども、「Q2」の答えを出すのが難しかった、あるいは、答えられなかったはずです。 私はビジネス数学教育家という仕事柄、頻繁にビジネスパーソンに思考法やコミュニケーションを指導しています。そのような現場で上記の質問をすると、やはり「Q1」ではたくさんのフレームワークを答えることができるのに、「Q2」になると答えに窮してしまう方が驚くほどたくさんいらっしゃるのです。
つまり、彼らの多くは、フレームワークの「知識」はたくさんあるけれども、実際の仕事には使えていないのです。 それにもかかわらず、ビジネスパーソンのみなさまは、さらに完成されたフレームワークの「知識」を欲しがります。みな勉強熱心で、ノウハウはたくさん知っているはずなのです。 でも、実際には行動に反映できていない。ここから、次の結論が導き出されます。 フレームワークの名称を頭で覚えただけで、それをする際の動作を身体が覚えていない。