月15万円の年金を貰えるのは約4割だけ?今から知っておきたい年金の基本と老後への対策
今からできる老後対策
現役世代の私たちができる老後対策には、以下のようなものがあります。 ・NISAで年金以外の資産をつくる ・iDeCoで公的年金とは別の年金をつくる 年金以外の資産をつくるのであれば、NISAを活用しましょう。NISAは運用益を非課税で受け取れる制度です。通常20.315%の税金がかかるところが一切かからなくなるため、運用して得られた利益を丸ごと受け取れます。 NISAは2024年から制度が新しくなり、非課税で金融資産を保有できる期間が無期限となりました。年間で最大360万円まで、生涯で1800万円まで非課税での投資が可能です。 コツコツ一定金額を積み立て続ける「長期投資」に向いた制度であり、自分のライフプランに合わせた資産づくりができます。 また、NISAは途中での売却も可能です。資産の一部を売却すると、その分非課税で投資できる枠が減ってしまいますが、翌年には非課税投資枠が復活します。 そのため、ライフステージに合わせて取り崩しながら、ずっと非課税で資産運用ができます。 iDeCoは、自分で積み立てて運用する年金です。以下のように税制優遇が豊富で、節税しながら資産づくりができるのが特徴です。 ・掛金はすべて所得税控除の対象 ・運用益は非課税で受け取れる ・受取時も一定金額までなら非課税、金額が大きくても所得控除あり 公的年金とは別の年金を用意したい人や、節税したい人に適した制度といえるでしょう。ただし、NISAと異なり、60歳までは引き出せない点には注意が必要です。 年金は老後の貴重な収入源です。しかし、公的年金だけを頼りに老後生活を営もうとするのは危険です。年金以外の資産を用意することで、安心かつ充実した老後生活を送れるでしょう。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」 ・厚生労働省「いっしょに検証! 公的年金~年金の仕組みと将来~ 第05話 賦課方式と積立方式」 ・厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・総務省統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」 ・金融庁「NISAを知る」
石上 ユウキ