月15万円の年金を貰えるのは約4割だけ?今から知っておきたい年金の基本と老後への対策
厚生年金を月15万円もらっている人の割合は何割なのか
厚生年金を月15万円受け取っている人の割合は、以下のとおりです。 ・男性:687万7301人(64.9%) ・女性:49万9273人(9.3%) ・全体:737万6574人(46.1%) 月15万円以上の年金を受け取れる人は、全体の46%と半分に満たない結果となりました。 男性は平均年金月額が16万3875円であることから、多くの人が15万円以上の年金を受け取っています。 しかし、女性は結婚や出産などで退職するケースが多かったため、厚生年金に加入していた期間がどうしても短くなってしまいます。そのため、15万円以上の年金を受け取れている人はわずか9%と女性の約1割にとどまっています。 男女間の格差が大きいため、全体で見れば月15万円以上の年金を受け取っている人は決して多くはないといえるでしょう。 ●シニアの一人暮らしの生活費は平均約14万5000円 シニアの生活費がいくらかというのも、老後の生活をイメージするのには必要なデータです。老後の一人暮らし世帯を例に、生活支出がいくらなのか確かめてみましょう。 65歳以上の単身世帯の消費支出:14万5430円 ・食料費:4万103円(27.6%) ・住居費:1万2564円(8.6%) ・光熱・水道費:1万4436円(9.9%) ・家具・家事用品費:5923円(4.1%) ・被服及び履物費:3241円(2.2%) ・保健医療費:7981円(5.5%) ・交通・通信費:1万5086円(10.4%) ・教育費:0円(0.0%) ・教養娯楽費:1万5277円(10.5%) ・その他:3万821円(21.2%) 年金の受け取りが始まる65歳以上で一人暮らしの場合の生活費は月額14万5430円と、年金が月15万円でようやく黒字になる程度の支出となっています。年金が月15万円あっても、生活には決して余裕がないことがわかります。 夫婦世帯では支出がさらに増えることがわかっています。年金が月額20万円以上であっても、毎月の赤字は避けられないでしょう。年金以外の資産を取り崩しながら生活していくのが、老後の基本的なお金のやりくりといえます。 では、私たちが老後の生活に困らないためには、今からどのような対策をしておけばよいのでしょうか。次章で解説します。