JAXA公開の衛星データから能登半島地震を調査(前編) - データを整理し被害を可視化
■公開データ一覧 【発災後】2024/01/01 Frame:0770 L2.1(GeoTIFF) 【発災前】2022/09/26 Frame:0770 L2.1(GeoTIFF) 【発災後】2024/01/02 Frame:2830 L2.1(GeoTIFF) 【発災前】2023/06/06 Frame:2830 L2.1(GeoTIFF) ■解析を学ぶ資料集 宇宙からの災害状況把握 ~令和6年能登半島地震におけるJAXAの対応について~ 国土交通省 災害時の人工衛星活用ガイドブック 水害版・衛星基礎編 国土交通省 災害時の人工衛星活用ガイドブック 水害版・浸水編 国土交通省 災害時の人工衛星活用ガイドブック 土砂災害版
公開データをもとに発災前後の変化を抽出
■解析をはじめる――QGISを起動して新規プロジェクトを設定する 解析には、フリーのGISソフト「QGIS(3.34.6)」を利用した。QGISではひとまとまりのデータを「プロジェクト」と呼び、国土地理院公開の地図などをベースマップとして、その上に衛星データや災害観測データ、国土数値情報などを重ねてプロジェクトを作っていく。GISソフトはベースマップの上にレイヤを重ねていくかたちで操作するため、Photoshopのようにレイヤを扱う画像ソフトの利用経験があるとより理解しやすいだろう。 まずはQGISに新規プロジェクトを作成し、ベースマップ(地理院標準地図)を設定する。新規にインストールしたばかりで地図を利用できる状態になっていない場合は、起動後にウインドウ左側の「ブラウザパネル」→「XYZ Tiles」→「新規接続」をクリック。別途ブラウザで「地理院タイル一覧」を開いておき、「ベースマップ 標準地図」のURLをコピーし、適当な名前をつけてURLを貼り付ける。ブラウザパネルに地理院地図が表示されたら、ダブルクリックで読み込んで、「レイヤパネル」に「地理院標準地図」が、マップ表示部に地図が表示されればOKだ。