旗手怜央が語るアジアカップ途中離脱の悔しさ 大会後のさまざまな意見は「出るほうが健全だと思う」
【いろんな意見があれば解決の方法も無数】 アジアカップでの敗退を受けて、日本代表についてさまざまな意見を耳にし、目にする。あくまで個人的な意見だが、何が良い悪い、これをするあれをするではなく、勝つための手段をたくさん持っておくことは必要だと思っている。 今の日本代表には、さまざまなチームで、さまざまなサッカーに触れている選手たちが集まっている。チームとしての規律が多いサッカーに慣れている選手もいれば、個と個の勝負に重きを置く指導者の下でプレーしている選手もいる。はたまたボールをつなぐプレーに親しんでいる選手もいれば、カウンターに慣れている選手もいるだろう。 いろいろな考えを持っていること、いろいろな考えが集まっていること自体は、マイナスではなく、プラスに働くと考えている。むしろいろいろな意見を選手たちが持っていることで、解決する方法も答えも無数にあるのではないかとも思っている。 また、自分自身がそうやって成長してきたように、やってみてうまくいかなければ、崩せばいいし、新たな方法を模索すればいいとも考えている。意見が出ない組織に発展はなく、さまざまな考えが出るほうが僕は健全だと思う。 一方で問いかけたいのは、報道の仕方やメディアの表現方法だ。僕ら選手が、チームに対しての考えを話したとする。それをチームへの批判と捉えられてしまうと、僕ら選手は何も話したり、語ることができなくなってしまう。 それぞれが考えを語っているのは、意見であり、問題提起でもある。決してチームを批判したいわけでも、チームメートを非難したいわけでもない。根底にはみんながみんな、チームをよくしたい、もっと強くなりたいという思いや考えが込められていることを忘れないでもらえればと思う。 ピッチで悔しさを噛み締めることができなかった自分は、アジアカップを経て、日本代表への思いがさらに増した。ずっと日本代表に貢献したいという思いは抱いていたが、あの大会を経験して、ここに残り続けたい、ここに居続けたいと思う場所であり、目標になった。