C・ロナウドがいたマンUでは出来なかったサッカー? オーストリアを変えたラングニック流が凄い「チームをプレスマシーンに変えた」
オーストリアは大会のダークホースだ
ポーランド、さらにはグループ最終節でオランダまで撃破し、EURO2024グループDを首位で通過してみせたオーストリア代表。このグループは優勝候補のフランスも入っていたため、オーストリアの首位通過は大きなサプライズと言える。 ただ、オーストリアの実力は本物だ。オーストリアはチーム全員がハードワークを徹底しており、90分間足を止めない。ドイツ・ブンデスリーガでプレイしている選手を中心に、かなりハイレベルなサッカーを見せているのだ。 このスタイルをチームに植え付けたのは、指揮官ラルフ・ラングニックだ。ラングニックは2021年の11月から半年間だけ暫定的にマンチェスター・ユナイテッドを指揮していた。そこでは上手くいかなかったが、マンUとは相性が悪かっただけとも言える。英『Manchester Evening News』は、クリスティアーノ・ロナウドがいた当時のマンUとは相性が悪かったと前置きしたうえで、オーストリアの戦い方を称賛している。 「分かりやすいラングニック流のチームを見たいなら、今のオーストリアを見ればいい。ラングニックは、オーストリア代表をプレスマシーンに変え、スローテンポでプレイする相手チームを苦しめている。このスタイルにより、オーストリアは今大会で最も注目されるチームの一つとなった」 「オーストリア代表で彼が成し遂げたこと、そしてそれ以前の立派なキャリアを考えると、オールド・トラッフォードでの彼の時間は再評価に値するかもしれない。ラングニックがユナイテッドでプレシーズンをフルに過ごせていれば、ユナイテッドは彼のスタイルから恩恵を受けられたかもしれない」 当時のチームにはクリスティアーノ・ロナウドもいたが、ロナウドにオーストリア代表のようなプレスを要求するのは難しい。ラングニックのスタイルはビッグクラブのスター選手に合わないところもあるかもしれないが、オーストリア代表のような中堅チームにはピッタリとフィットしている。オーストリアでの仕事から、ラングニックの手腕を再び評価する声は増えている。
構成/ザ・ワールド編集部