中国、半導体崛起にフルアクセル…330億元投じてウエハー施設作る
中国が半導体自立に向けアクセルを踏んでいる。中国国有企業とファンドが330億元(約7040億円)を投じて先端ウエハー製造施設を中国に作り、エヌビディア出身者が設立した「中国版エヌビディア」は「中国版ナスダック」に上場申請書を出した。米国の制裁によりTSMCが中国と先端半導体委託生産(ファウンドリー)取引を断つと「半導体崛起」にさらにスピードを出す姿だ。 サウス・チャイナ・モーニング・ポストと外信によると、中国燕東半導体(YDME)とディスプレー1位のBOEを主軸として330億元を投じる12インチウエハー製造基地建設プロジェクトが始まった。12インチウエハーは人工知能(AI)半導体のような高付加価値先端半導体生産に使われる。 国営北京電子企業に北京国有資産管理など国営ファンドと中国の半導体・ディスプレー企業が200億元を投資し、残りは借入で調達する方式で進められる。YDMEが25%、BOEが10%を出資する。目標は半導体の中国内での生産割合を現在の16.7%から2026年には21.2%まで引き上げるという。中国半導体産業の中心地である上海に劣らず、北京にも半導体産業を育てるという計画だ。 「中国のエヌビディア」を自任する中国のスタートアップは最近中国のナスダックと呼ばれる上海証券市場スターマーケットに上場(企業公開)申請書を出した。エヌビディアの元中国総括副社長が2020年に創業したムーアスレッドだ。SCMPと中国メディアによると、この会社はエヌビディアのように企業用・消費者用グラフィック処理装置(GPU)を主力とし、同社のAIアクセラレータはエヌビディア旧型モデルA100の60%水準の性能を出すとされている。エヌビディアA100は米国の対中輸出規制品目だ。 ムーアスレッドは昨年10月に米商務省産業安全保障局(BIS)の輸出規制リストに含まれたが、それをものともせず中国内上場を推進している。創業後セコイアチャイナ、テンセント、バイトダンス、チャイナモバイルのような中国の大手資本がこの会社に50億元を投資している。 中国のファウンドリー企業SMICは7-9月期に12インチ生産稼動率が100%に達し、売り上げの78.5%が12インチから出たと明らかにした。技術専門メディアのレジスターによると、この1年間で中国の半導体特許出願は前年比42%増加し、世界平均増加率の22%を上回った。すべての地域のうち最も高い成長率を見せた。