ハンドボール最高峰の地で進化続ける吉田守一。監督交代劇を乗り越え、パリでメダル目指す彗星JAPANの現在地
第二の“ホーム”で迎える2度目の五輪。目指すはメダル獲得
――吉田選手にとって初出場だった東京五輪は11位という結果でしたが、どんなことが記憶に残っていますか? 吉田:まずは無観客というのがショックでした。もうちょっと観客がいたら、そのサポートの後押しがあってもうちょっといけたかなという思いはあったんですけどね。 ――今回はパリが開催国で、観客も多そうですね。吉田選手にとっては普段プレーしているという意味でホームでもあります。 吉田:僕からしたら住み慣れたフランスですけど、他の選手は違うので。フランスは代表がめちゃくちゃ強いんですけど、そのホームになってくるので、どれだけやれるか楽しみです。 ――パリ五輪ではどんなところを見てほしいですか? 吉田:ハンドボールは展開の早いスポーツで、日本は速攻が速くて俊敏な選手が多いので、そのダイナミックさと展開の速さに注目してほしいです。新監督の戦術で、ディフェンスはすごくアグレッシブになると思います。左から2番目の選手と、右から2番目の選手が高さを出しながら動いて、中央の2人が指示を出してアグレッシブに奪いにいくので、楽しみにしてほしいです。オフェンスに関しては司令塔の安平が全部やってくれるので心配いりません(笑)。僕はピボットなので、オフェンスでは、体格の大きな相手選手をなぎ倒しながらシュートを決める迫力を見てほしいのと、アグレッシブなディフェンスを見てほしいですね。 <了>
[PROFILE] 吉田守一(よしだ・しゅいち) 2001年3月26日生まれ、和歌山県出身。プロハンドボール選手。193センチ、106キロ。ポジションはピボット(PV)で、恵まれた体格を生かして彗星JAPANの守備の要を担う。那賀高校入学後にハンドボールを始めると、4年目の筑波大学1年時にアジア選手権で日本代表に選出。20年2月よりポーランドリーグのタルヌフに加入し、3シーズンプレーしたのち、今季からフランスリーグのダンケルクに所属。来季は強豪ナントと2年契約での移籍が決まっている。7月に開催されるパリ五輪を控え、21年の東京五輪(11位)に続く2度目のオリンピック挑戦でメダルを目指す。
インタビュー・構成=松原渓[REAL SPORTS編集部]