クルマのエアコンフィルター交換、サボってない? 自分で点検・交換する方法を紹介!【カーマニア本田浩隆の愛車日常メンテナンス】
エアコンフィルターを交換してみよう!
実際の作業は、セルフチェックで紹介した手順に加え、使用済みのフィルターと新品のフィルターを交換するのみです。フィルターを取り外した際に、収納スペースの奥の方にゴミが溜まっている可能性があるので、掃除機などで吸い込んでおきましょう。 新しいフィルターをセットするときは、「AIR FLOW」マークが正しい向きになっているか確認してください。古いフィルターには排気ガスの粒子の他、さまざまな汚れが付着していますので、車内でひっくり返さないように注意しながら、そのままゴミ箱へ捨ててください。 基本的にエアコンフィルターは、汚れを掃除機で吸ってもフィルターの繊維内にある異物まで吸いきれないため、再使用はできません。 今回、メンテナンスに使用したルノー カングーはフィルターの取り付け位置がかなり奥まったところにあり、カウルトップのメンテナンスリッドを開けてもフィルターには到達できず、ワイパーやカウルトップを取り外す大作業となってしまいました。 このように、輸入車の場合はグローブボックスを開けてもエアコンフィルターに到達できない車種が数多くありますので、クルマのどこにフィルターが付いているのか、下調べを行うことをお勧めします。
フィルターを交換してもニオイが取れない? その他の原因とは
交換したフィルターを見てみると、さまざまな汚れが付着しています。フィルターを取り外したところからはエアコンユニットの内部や、エバポレータを確認することもできますので、エアコンを酷使する夏前などは、エアコン用の洗剤と高圧スチームで徹底洗浄してみてもよいと思います。 フィルターを交換してもニオイが取れないこともあります。その場合、特に喫煙車ではタバコのヤニがエアコンユニットに溜まることで、中華料理屋のダクト下のようなギトギトになっていることもありますので、エアコンユニットの洗浄をお勧めします。 エアコンが臭うからといって安易に芳香剤に頼るのは、ニオイの元を絶つわけではなく、場合によってはエアコンのニオイと芳香剤のニオイが混ざって具合が悪くなることもあるので、まずは外気導入で車内の空気を入れ替え、ヒーター全開でエアコンユニットのカビ対策をしたのちに、フィルターを交換してから、新しい芳香剤を取り付けることをお勧めします。 本来は夏前がエアコン清掃のチャンスですが、冬でもニオイが気になったら点検してみてください。この作業方法をぜひ実践して、快適な車内環境を手に入れてください。
文= 本田浩隆(YOKOHAMA Car Session) 写真= 内藤敬仁