【バドミントン日本ランキングサーキット2024】下農走が男子ダブルスと混合ダブルスの2種目で決勝に進出!<準決勝結果/ダブルス>
5月28日に開催された2024年日本ランキングサーキット(埼玉県・サイデン化学アリーナさいたま)4日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここではダブルス3種目の戦いをレポートする。 【男子ダブルス】 混合ダブルスA代表同士が組む山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)が、男子ダブルスのB代表である霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)にストレ-ト勝利を収めた。豪快なスマッシュ、安定したレシーブ、シャトルに詰めていくスピード、カバー力と、世界で戦いながら鍛え上げたスキルに、二人のコンビネーション。決まったと思われたシャトルに飛びついてラリーを制し、観客席を何度もどよめかせた。霜上/野村も安定したコンビネ-ションを誇るが、山下/緑川に主導権を握られ、なかなか攻撃の形をつくれなかった。 もう一方の山から勝ち上がったのは、サウスポー二人が組む西川裕次郎/下農走(滋賀県スポ-ツ協会/金沢学院クラブ)。連続攻撃が光る相澤桃李/佐野大輔(ジェイテクト)に対し、力強いレシーブで応戦。さらに、ゆるいショットを使ってチャンスをつくり、確実に仕留めていった。相澤/佐野は気持ちよく打てない中、よく我慢して第2ゲ-ムは20-20と迫ったが、最後は下農のスマッシュに打ち抜かれた。今年度から所属先が変わった下農は、混合ダブルスと2種目で決勝進出を果たしている。 ▼準決勝(5月28日) 山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)②〔21-15、21-16〕0●霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング) 西川裕次郎/下農走(滋賀県スポ-ツ協会/金沢学院クラブ)②〔21-10、22-20〕0●相澤桃李/佐野大輔(ジェイテクト) ▼決勝(5月29日) 山下恭平/緑川大輝(NTT東日本) - 西川裕次郎/下農走(滋賀県スポ-ツ協会/金沢学院クラブ) 【女子ダブルス】 毛利未佳/田代愛妃(七十七銀行)が、B代表の加藤佑奈/廣上瑠依(再春館製薬所)に2-1で勝利。第1ゲームは廣上/加藤のスピ-ドある攻撃に屈したが、第2ゲームから攻撃力全開。小柄な毛利が全身を使って男子並みの打球音のスマッシュを放ち、田代も角度あるスマッシュを打ち込む。廣上/加藤の攻撃に対しては、クロスのドライブレシーブで後衛を走らせ、前で仕留めていった。最後は毛利のスマッシュを加藤/廣上が返しきれず。毛利は2年連続の決勝進出で(昨年のパートナーは今井優歩)、初優勝をねらう。 B代表復帰をめざす大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)は、今井優歩/齋藤夏(YAMATO奈良/ACT SAIKYO)に2-0で勝利。昨年準優勝の今井と、混合ダブルスA代表の齋藤のペアに、第1ゲームは18本と迫られるも、高校時代から組む先輩&後輩ペアは揺るがず。2022年以来の優勝に、あと1勝まで来た。 ▼準決勝(5月28日) 毛利未佳/田代愛妃(七十七銀行)②〔14-21、21-12、21-17〕1●加藤佑奈/廣上瑠依(再春館製薬所) 大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)②〔21-18、21-8〕0●今井優歩/齋藤夏(YAMATO奈良/ACT SAIKYO) ▼決勝(5月29日) 毛利未佳/田代愛妃(七十七銀行) - 大竹望月/髙橋美優(BIPROGY) 【混合ダブルス】 朝一番に行われた混合ダブルス。決勝進出一番乗りは、下農走/大澤陽奈(金沢学院クラブ/ACT SAIKYO)。B代表の西大輝/佐藤灯(龍谷大/ACT SAIKYO)を相手に、サウスポー・下農の後衛と、大澤の前衛がうまく機能して得点を奪っていく。昨年も優勝している下農(パートナーは重田美空)が、慣れない大澤に声をかけながらリード。大澤は積極的にネット前に詰めて、B代表ペアに思うようなプレーをさせず。西/佐藤は、西が強烈なスマッシュを打てる形になれば強いが、相手にうまく封じられた。下農は混合ダブルス連覇と、男子ダブルスとの2種目制覇をかけて、最終日に臨む。 もう一つのB代表ペア、霜上雄一/保原彩夏(日立情報通信エンジニアリング/ヨネックス)は、大関修平/齋藤夏(大同特殊鋼/ACT SAIKYO)に2-0で勝利。昨年の全日本社会人を制しているペアは、ラリー中に迷うシ-ンがほとんどない安定ぶり。初戦から2-0を重ね、初優勝まであと1勝に迫った。 ▼準決勝(5月28日) 下農走/大澤陽奈(金沢学院クラブ/ACT SAIKYO)②〔21-15、21-12〕0●西大輝/佐藤灯(龍谷大/ACT SAIKYO) 霜上雄一/保原彩夏(日立情報通信エンジニアリング/ヨネックス)②〔21-8、21-14〕0●大関修平/齋藤夏(大同特殊鋼/ACT SAIKYO) ▼決勝(5月29日) 下農走/大澤陽奈(金沢学院クラブ/ACT SAIKYO) - 霜上雄一/保原彩夏(日立情報通信エンジニアリング/ヨネックス)
取材・文/平田美穂 写真/黒崎雅久