愛知県知事「大人の対応で議会と議論を」 新名古屋市長に注文
愛知県の大村秀章知事は26日の定例記者会見で、名古屋市長に就任した広沢一郎氏について「大人の対応で市議会ときっちり冷静な議論を積み重ねてほしい」と注文をつけた。 大村知事は、広沢氏を後継指名した河村たかし前市長と犬猿の仲として知られる。市長選で大村知事は、広沢氏に敗れた元参院議員、大塚耕平氏を全面支援していた。 会見で今後の県と市の関係について問われると、「行政レベルでは今までも何ら不都合を感じておりませんでしたので、引き続き淡々と粛々とやっていく」と話した。 河村氏は市議会で自民や公明、民主、共産の各市議団と対立関係を続けてきたが、広沢新市長の市議会への向き合い方について問われた大村知事は「さまざまな観点、論点から丁寧な議論が必要」と指摘。名古屋城天守閣が木造化に向けた石垣の調査などのため2018年5月から入場禁止となっていることに触れながら「論点をそらしたりずらしたりせず、真正面からとらまえてしっかり(市議会と)キャッチボールしてほしい」と要望した。 また、名古屋市長選で大塚氏の主張と異なる情報がSNS(ネット交流サービス)上で拡散されたことについて「陣営が対応に追われているのを拝見し、憤りを感じた。(他の選挙でも)頻発していて、大変憂慮すべき事態。国会でしっかりと議論し対策を講じていただきたい」と述べた。【加藤沙波】