プレイバック2024 物流の“2024年問題” 私たちの生活はどう変わったのか?
中塚誠社長「冷蔵庫になっていて、いろいろ商品が入っている。入荷してくるものがないので、この中できょう1日、荷物(商品)を売っていく」 店では前の週の売れ行きや天候などを考慮して仕入れ量を調整。なんとか品切れを起こさないようにしてきたそうです。商品の陳列にも工夫が。 中塚誠社長「空箱を使って商品の数が少なくても上げ底でボリュームを出す。パッと見た時に『きょういっぱい商品が並んでいるね』というのと、『カラカラじゃない棚、どうしたの』とでは全然気持ちが違う。時代の中で(対応)できないということではなく、決められた中でどういうふうに店として運営していくかということが大事になるし大切になる」 ドライバー不足により、道経産局の試算では「2030年には北海道の27%の荷物が運べなくなる可能性がある」ともされる2024年問題。 物流の現場も知恵を絞る1年になりました。主に道産の農産物を運んでいる富良野の運送会社が7月から導入したのは。 富良野通運・永吉大介社長「全車両、位置情報のGPSをつけているので現在、車がどこを走っているかすべてわかるようになっている」 車両の位置がリアルタイムでわかるモニターです。 永吉大介社長「次にどこに向かってくださいとか指示が出しやすくなる。今までできていなかったことができる。生産性向上につながる」 輸送力の強化は、空からも。
宅配便などを手掛けるヤマトグループは日本航空とタッグを組み、4月から貨物専用機を導入しました。1機あたり大型トラック6台分の輸送量に相当し、新千歳 成田便など1日14便が運航しています。 ヤマトHD栗栖利蔵・副社長「(陸路では)いままで2日くらいかかったものが数時間で運ぶことができる。その効果が間違いなく出てくる」 「運ぶ側」だけでなく、「受け取る側」の対応も求められています。ドライバーの負担となる再配達を減らすため、政府は10月から「置き配」の利用者に対して最大5円を補助する制度を始めました。 一方で、こんな事件も…。 依田英将アナウンサー「男が狙ったのは部屋の前に置かれていた『置き配』の荷物でした」 8月には、札幌市白石区の男がマンションの部屋の前にあった「置き配」の荷物のゲーム用パソコン一式、およそ15万円相当を盗んだ疑いで逮捕。宅配ボックスにも注目が集まりました。