ランチのセットドリンクは「紅茶」を「食前」にが正解…1杯の紅茶が”血糖値の上昇”を抑える科学的な理由
紅茶は血管の健康維持にも役立つ
さて、ほかにも食事中に紅茶を一緒に飲むとよい事例があります。それは、血管の健康に関する研究で明らかにされました。 ハンバーガーやステーキなどのような、こってりとした脂肪分の高い食事は、血管内皮(血管の内側の皮)の損傷リスクが高いといわれていました。しかし、このような高脂肪食と一緒に紅茶を飲むことで、血管内皮損傷リスクが軽減されることがわかったのです。 たとえば筋肉を鍛えるなら筋トレをすればいいですが、血管は、そんなふうに鍛えることができません。なにより目に見えず感じにくいですよね。だからこそ、「血管の健康」を保つためには食生活が重要になるわけです。 食生活の重要性というと、ダイエットや肌の状態などのように表面上わかりやすいことにしか目がいかなくなってしまいがちです。見えるからわかりやすいともいえますけど。 でも、命を育む体の細部に染み渡るものこそが、毎日の食事の質によって大きく変わってきて、結局は「見えるからわかりやすい」ところにも影響を及ぼすことになるのだと思います。 食後のデザートやティータイムのお供だけの紅茶からは卒業です。これからは、「食事と一緒に紅茶」の時代。 もちろん、食後のデザートと一緒に、ティータイムにケーキと一緒に、も健在です。だって、紅茶って本当にたくさんの種類があって、好みや食べ物によっていろいろ選べるのですから。 そんなことを考え、楽しみながら暮らすというのが、私にとって人生の醍醐味なのかもしれません。 つづく記事『中高年の口腔内トラブルを「劇的に改善」する「すごい飲み物」があった…!』では、紅茶の「お口の健康」への効果と、歯周病や酸蝕症を予防するための正しい取り入れ方について解説します。
斉藤 由美、冨田 勲