【更年期太り】ヤセづらくなった肥満ボディと心臓病のコワ~い関係
更年期になってすごく太ってしまった……そんな悩みを抱える人は多いもの。 更年期は女性ホルモンの減少によって太りやすくなる時期です。 しかし、単なる更年期太りで済ませてしまうのは危険かも。 【画像13点】300種類とも言われる更年期症状、代表的なものは そう話すのは、漢方製剤の研究開発を手掛けている碇純子さんです。 今回は、更年期太りと心臓疾患の関係について詳しく教えていただきます!
Q.更年期になるとなぜ太りやすくなるのでしょうか?
【 A 】 更年期に入って太りやすくなるなんて嫌ですよね。しかし、これにはきちんと理由があります。 更年期あたりになると、若い頃に比べて基礎代謝が落ちたり、筋肉量が減ったりします。 基礎代謝と筋肉量が低下すると、消費カロリーも低下するため、若い頃と同じような食事内容や食事量で過ごしていると脂肪がつきやすくなるのです。 加えて、女性ホルモンの減少により脂質代謝のコントロールがうまく行かなくなり、中性脂肪が増えやすくなることも、更年期になり太りやすくなる要因のひとつです。
Q.なかなか痩せられないのですが、更年期太りを放置していても大丈夫ですか?
【 A 】 肥満の人は、そうでない人にくらべて酸素や栄養分を多く運ぶ必要があり心臓への負担が大きくなります。よって、心臓の病気に発展することもあるため放置してはいけません。 また、肥満を放置し脂質や血糖値といった数値が悪くなると、メタボリックシンドロームと診断され、生活習慣病になりやすい状態になります。 病気を未然に防ぎ、いつまでも健康でいるためにも、痩せるための努力は必要です。 食事制限だけではかえって代謝を低下させる恐れがあるので、代謝を上げるための筋力トレーニングを行って代謝を上げましょう。
Q.更年期と心臓の病気に関連性はあるのでしょうか?
【 A 】 更年期は肥満になりやすいだけでなく、エストロゲンの減少により心筋梗塞や狭心症のリスクが高まります。 エストロゲンには抗酸化作用や血管の拡張作用、コレステロールの代謝にかかわる作用があるため、分泌量が少なくなると血管の老化や詰まりを起こすリスクを上げます。 気になる症状がある、肥満への対策をしたい場合はまず、かかりつけ医や婦人科に相談してくださいね。 つづきの【後編】では、更年期の肥満対策にはどんな方法があるのか?…について伺いました。
あんしん漢方/薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 碇 純子