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「一対三の冷戦」と「三つの新戦争」の時代―日本は何ができるのか

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THE PAGE

 アメリカの中間選挙まであとわずかとなりました。与党共和党の下院選での劣勢が報じられる中、各種報道によると、トランプ大統領の自国を第一に考える「自国主義」の姿勢はますます強まっているようです。そして超大国の指導者のこのような姿勢に、世界の分断がさらに進むのではないか、と危惧する声も少なくありません。 ホテル引きずり出し事件―スウェーデンの貴族文化vs中国の農村文化  建築家で、文化論に関する多数の著書で知られる名古屋工業大学名誉教授・若山滋氏は、現在のアメリカには中国、ロシア、イスラム世界という三つの対極が認められ、冷戦構造が多極的になっていると分析し、「アメリカの同盟国である日本も中立ではありえない」と指摘します。それでは、日本はどのような道を歩んでいけばいいのでしょうか。若山氏が論じます。

中国の接近とアメリカの核強化

 東アジアの情勢はめまぐるしい。  北朝鮮は核とミサイルの脅威から一転、非核化と南北融和に向かい、そしてこのほど安倍首相と習近平国家主席との首脳会談が行われて、日本と中国が協調の時代に向かうことが確認された。背景にはアメリカがしかける貿易戦争があるという。  一方のアメリカは、「中距離核戦力(INF)全廃条約」を破棄する方針を表明。これは「張子の虎」といわれた核兵器を実際の虎にする戦略で、対中国を意識しているという見方もあり、今後、米中露の「使える核兵器」開発競争が激化する可能性が出てきたのだ。  つまり東アジアのパワーバランス(力の均衡)が、前哨戦としての北朝鮮問題を越えて、大国どうしが本格的に対立する段階にさしかかったというべきか。このパワーゲームには、アメリカと中国の大きなパワーに加えて、日本、ロシア、北朝鮮、韓国、台湾、モンゴル、そして東南アジアがあり、周辺としてオーストラリアとインド、さらに太平洋圏としてカナダや中南米の存在もある。  「文化現象としての戦争」については前に書いたが(THE PAGEの拙稿『建築から戦争を考える(上)戦争とは文化現象ではないのか』2018年8月13日配信)、ここではトランプ大統領以後の国際政治状況を、文化力学的に考察してみたい。

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