報徳学園は「投手だけ」ではない 斎藤佑征が4番の仕事 センバツ
◇センバツ高校野球2回戦（27日・甲子園） ◇○報徳学園（兵庫）6―1常総学院（茨城）● 【熱戦を写真で】常総学院－報徳学園（2回戦） 報徳学園の4番は自分だ――。そう言わんばかりに一塁を回って右拳を高々と掲げた。報徳学園の斎藤佑征（ゆうと）が2試合連続で4番の仕事を果たした。 互いに無得点の三回1死一、二塁。初球からフルスイングした。「どちらかと言うと手が出てしまった」外角のボール球だったが、力強く中前にはじき返し、先取点をもたらした。この得点を皮切りにチームは12安打6得点。日が暮れた甲子園に何度も快音が響いた。 「間木（歩）を助けたい。あしたも試合なので、野手が打って楽にさせたいと思いながら打席に入った」。試合後にまず口にしたのは、エースへのねぎらいだった。今年のチームは大会屈指の二枚看板である間木、今朝丸裕喜両投手に注目が集まる。大角健二監督から「投手だけ（のチーム）」と言われるたびに、悔しさを力に変えようとしてきた。 愛工大名電（愛知）との1回戦ではタイブレークの延長十回に中前にサヨナラ打を放つなど、計3安打の活躍で2回戦進出に貢献した。代打で出場して結果を残せなかった前回大会から一転、勝負強さをいかんなく発揮している。 8回を1失点に抑えた間木は「先制点を取ってくれて、気持ちも楽になった。（味方が）得点を重ねるごとに自分の投球ができた」。前回準優勝の伝統校が高い総合力を示し、春夏通じて100戦目となる節目の試合を白星で飾った。【下河辺果歩】
