戦没者の遺書に見入る 富山・護国神社「遺芳館」 15日終戦の日
15日の終戦の日を控えた14日、富山市の富山県護国神社では、太平洋戦争や日中戦争に出征し命を落とした県出身者の遺書や手紙を展示する「遺芳館(いほうかん)」に参拝者が多く訪れた。 遺芳館では戦争で31柱の遺書と4柱の遺品をはじめ、富山大空襲で焼け焦げた古銭などを保管する。家族へ宛てた遺書や写真、近況をつづった手紙が並び、参拝者が見入って戦没者の当時の心境に思いをはせた。夏休みを利用して孫と一緒に見学するお年寄りや家族連れの姿が多く見られた。 1975(昭和50)年、栂野守雄宮司が旧福光町出身の故高田豊志さんの遺集「うたにつき」を読んだのを機に、亡くなった人の思いを残そうと県内の遺族に呼び掛け収集を始めた。 栂野高広禰宜(ねぎ)は「遺書から英霊の心が伝わってくる。実際に目にして、今ある平和に対する感謝の気持ちをもってほしい」と呼び掛けた。15日は終戦詔勅奉戴記念祭を営む。