草間彌生、初の大規模な版画展が京都市京セラ美術館で2025年4月から開催。「松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界―反復と増殖―」
初期から代表作まで300点の版画が集結
9月27日に鹿児島市立美術館で開幕し、11月10日まで開催中の「松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界―反復と増殖―」。本展が2025年に京都でも開催される。 会期は2025年4月25日~9月7日、会場は京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ。草間彌生(1929~)による初めての大規模な版画展だ。 本展は、世界最大の草間コレクションを誇る草間彌生の故郷・長野県松本市にある松本市美術館が所蔵する340点にも及ぶ版画作品から、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品「愛はとこしえ」シリーズなど、厳選した作品に作家蔵を加えた約300点を展示するもの。 世界的な前衛芸術家である草間は、1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として展示を行ったが、その前後で積極的に版画制作に取り組んだことも、現在の評価につながる大きな原動力となった。 草間彌生が初めて版画作品を展示したのは1979年。そこにはアメリカから帰国後の死や苦悩をテーマにした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されている。それまでの抽象的な表現に加え、南瓜、ドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩が特徴的だ。 鹿児島と京都では出展作品も異なるという。続報を楽しみに待ちたい。
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