野菜中心食の人が注意すべき、ビタミンB12欠乏症のサイン10
※この記事は、海外のサイト『グッド・ハウスキーピング』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 その健康効果の多さから、人気が高まっているプラントベースダイエット。けれど、フレキシタリアン、ベジタリアン、完全なヴィーガンのいずれかを選択する場合、一つだけ注意しなければならない合併症がある。それがビタミンB12欠乏症。ビタミンB12は体内の数多くの重要な機能に不可欠な栄養素であり、いくつかの例外を除いて、ビタミンB12を摂取する唯一の方法は動物性食品またはB12サプリを摂取すること。 「ビタミンB12は、脳と神経系の機能を助ける重要な役割をもった水溶性の必須ビタミンです」と話すのは、「プラント・センタード・ニュートリション」の登録栄養士であるアシュリー・キッチンズさん。「ビタミンB12は、赤血球の形成をサポートし、神経の保護膜であるミエリン鞘(髄鞘)の維持に役立ちます」と彼女は続ける。ほかにも、ビタミンB12はDNAの生成にも関与し、妊娠中の先天異常の予防に役立ちます、と「リアル・ニュートリション」の登録栄養士であるエイミー・シャピロさんは補足する。
ビタミンB12は骨の代謝と石灰化に作用するため、骨粗しょう症といった骨疾患のリスクがある女性にとっても非常に重要である。体は食物から複数の段階を経てビタミンB12を吸収する。まず胃の中の塩酸が、最初に結合していたたんぱく質からビタミンB12を分離する。次に、ビタミンB12は内因子(胃の中で作られるたんぱく質)と結合し、体はこれらを一緒に吸収する。アメリカ人の多くは食事を通じてビタミンB12を豊富に摂取しているようだけど、明らかな例外もいくつかある(高齢のアメリカ人は内因子が少ないため、とくにリスクがあるという。一部のソースでは、ビタミンB12が欠乏している高齢者は最大43%にも上ると言われる)。 キッチンズさんいわく、ビタミンB12の優れた点は、人の体内で貯蔵できる唯一の水溶性ビタミンであり、肝臓に数年間貯蔵し続けられることだそう。この理由から、ヴィーガンやベジタリアン食を始めて最初の数年間は、欠乏症の症状に気付かないことがある。しかし、やがて貯蔵量が枯渇すると、疲労感や脱力感などビタミンB12欠乏症の兆候が出る恐れがある。