マーサ・スチュワートやドリュー・バリモアも……2024 NRF ビッグショーにセレブ起業家たちが集結:撮影会や基調演説でブランド戦略をアピール
非常に多くのセレブリティブランドが注目を集めるために競い合うなかで、NRFビッグショー(全米小売業協会取材)のような業界イベントは、インフルエンサーがオピニオン・リーダーシップを築き上げるための場として急速に定着しつつある。 セレブリティたちがNRFビッグショーのステージを飾ることはよく知られているが、パンデミックの数年間はその動きがそれほど盛んではなかった。このイベントに最後に参加した著名なハリウッドスターは、2020年に自分のライフスタイルブランドのグープ(Goop)を代表して登壇したグウィネス・パルトロウで、2023年は、俳優で元ホワイトハウス広報部のカル・ペンが基調講演の締めくくりとして、ビジネスにおけるサステナビリティの役割について論じた。 しかし2024年は、マーサ・スチュワートやドリュー・バリモアのような大物から、小売業界に足を踏み入れ、ブランド構築の極意を語るリアリティー番組のスターまで、何人もの有名人がジャビッツセンター(Javits Center)に勢揃いした。同時に、これらのセレブ起業家たちはNRFのビッグショーにおいて、「お気に入りのスターを一目見たい」と願う参加者たちを集客する役割を果たした。
マーサ・スチュワートが語るソーシャルメディア活用
2024年のNRFのフードサービスイノベーションゾーン(Foodservice Innovation Zone)では、もっとも間近でセレブリティと関わることができた。現在「ザ・リアル・ハウスワイブズ・オブ・ビバリーヒルズ(The Real Housewives of Beverly Hills)」に出演者しているクリスタル・クン・ミンコフは、撮影会を開催し、自身のココナッツ飲料ブランドリアルココ(Real Coco)のプロモーションを行った。ほかには、「バーレスキュー(Bar Rescue)」のスターであるジョン・タファーや、「レストラン:インポッシブル(Restaurant Impossible)」のセレブリティシェフのロバート・アーバインも挨拶に登場した。 イベントのステージにはスチュワートとバリモアという2人の大物が登壇し、セレブリティ主導のビジネスを成長させる上での課題について語った。イベント最終日は吹雪のために参加しにくい状況だったが、2人の登壇は多くのオーディエンスを集めた。両氏はセッションのあいだ、ハリウッドスターとしての顔は控えめにし、起業家としての戦略を中心に話をした。 スチュワートの基調演説における主要テーマのひとつは、特に数十年前に最初の会社を設立したときと比較した場合の、小売マーケティングの進化だった。同氏は新しいプラットフォームとして、最初はインスタグラム、最近ではTikTokをテストして適応する必要があることを主張した。 「ソーシャルメディアは非常に強力なツールになり得る。だから、この歳で水着を着て写真を撮影し、頑張ってポーズをとった」と、スチュワートは話した。また、長期的なブランドロイヤルティについて触れ、強力なメディアブランドを持つことで、新しいレシピやおすすめのホームウェアの紹介など、コンテンツを見るために人々が繰り返し訪れ、ブランドにとって売上を促進する大きな原動力になると語った。