クラストップのメルセデス・ベンツGLCの牙城に挑む BMW X3が新しいデザインをまとった4代目に進化
7年ぶりのフルモデルチェンジ
BMWのSUV群「X」シリーズの中核を担うDセグメント・モデル、「X3」が7年ぶりにフルモデルチェンジを受けた。新型は4代目で、プラットフォームは、先代からのキャリーオーバーとなるが、内外装デザインを一新するとともに、全車48Vマイルド・ハイブリッド化を実施した。 【写真28枚】シャープなキャラクター・ラインを持つ新しいデザインをまとって登場したBMWのDセグメントSUV、新型「X3」の詳細画像をチェック ◆光るキドニー・グリルを採用 新型X3のエクステリアはフロントまわりに。新型1シリーズと同様に縦に加えて斜めのラインが配されたBMWお馴染みのキドニー・グリルを採用。ヘッドライトはよりシャープなデザインになったアダプティブLEDヘッドライトが備わる。ちなみに、キドニー・グリルの縁が光る「アイコニック・グロー」がX3に初めて採用され、プレミアム感を醸し出している。 ◆エッジの効いたデザイン サイド・ビューは、厚みを感じさせるフロント・マスクからはじまり、フラットなルーフ・ラインと後方に向かってキックアップする力強いショルダー・ラインが印象的。伸びやかでワイド感もあり、全体的に力強さとエッジの効いたデザインが際立っている。 リアまわりは、プレスラインが減らされ、ナンバープレートの取り付け位置をバンパーに収め、テールライトのデザインを立体的なT型とすることで、無駄をそぎ落としたクリーンな仕立てになった。 ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4755×1920×1660mmで、ホイールベースは2865mm。先代は4720×1890×1675mm、ホイールベースは2865mmだったので、35mm長くなり、30mmワイドになり、15mm低くなっている。 ◆BMWカーブド・ディスプレイで先進的な仕立て 2つの大型ディスプレイを組み合わせた「BMWカーブド・ディスプレイ」を中心とした先進的な仕立てで、同ディスプレイはタッチコントロールの操作性を向上。また、最近のBMWで定番となっているシフト・レバーの廃止により、センターアームレストに操作系を集中配置したことで、センター・コンソールまわりの意匠がすっきりした。また、アンビエント・ライトの演出が施されるセンター・コンソールは、スマホなどを置くだけで充電することができる。そのほか、フロント・ドアにエアコンの風量操作パネルを配置し、空調の操作性を高めた。 後席は、前席下への足入れ性も良好で、膝まわりにも十分なスペースを確保している。後席は40:20:40分割可倒式で、後席を起こした状態の通常時は570リッター、後席背もたれをすべて倒すと最大1700リッターまで拡大。先代の550~1600リッターから容量アップが図られている。荷室床下にも収納が備わるなど、積載性の高さも美点だ。 ◆アプリをデータ通信料無料で利用 ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を含めた先進安全装備では、安全機能と運転支援システムの「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」、自動駐車が可能な「パーキング・アシスト・プラス」が標準化されている。 そのほか、インフォテインメント・システムを最新の「オペレーティング・システム9」をベースとすることで、「BMWデジタル・プレミアム」(無料トライアル付きの有料サブスクリプションへの加入が必要)にも対応。オンライン・マップを採用した「BMW Maps」の拡張機能をはじめ、Amazon Music、Spotifyなどの音楽、ゲームやラジオ、ポッドキャスト、最新ニュース、U-NEXTなどのビデオ・ストリーミングといったアプリをデータ通信料無料で利用することができる。なお、サードパーティ・アプリには別途、登録や契約が必要となるものがある。 ◆Mパフォーマンス・モデルを含め3タイプ グレード展開は、190ps/310Nmの2.0リッター直4ガソリン・ターボを積む「20 xドライブxライン」、197ps/ 400Nmを発生する2.0リッター直4ディーゼル・ターボの「20d xドライブMスポーツ」、そして最強モデルとなる381ps/540Nmを誇る3.0リッター直6ガソリン・ターボを搭載する「M50 xドライブ」の3タイプ。いずれも48Vマイルド・ハイブリッド、8段AT、4WDが組み合わされている。 価格は、20 xドライブxラインが798万円、20d xドライブMスポーツが858万円、M50 xドライブが998万円となっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部