VW新型「パサート」は「世界最高級の実用車」!? 濃密なドライブフィールとフラットライドを兼ね備えたワゴンでした
新型パサートは「世界最高級の実用車」?
そして9代目パサート最大の新機軸である、プラグインハイブリッド機構について。EVモードからエンジン始動に至るプロセスはきわめて緻密かつスムーズで、4気筒1.5Lターボエンジンが仕事を始めたことは、一定の回転域まで上がり4気筒のサウンドがハッキリしてくるまでは実感しづらいくらいに「黒子」に徹している。 また、試乗車では1860kgというなかなかのヘビー級ながら、まるでよくできた「Cセグメント」のハッチバック車のように、急こう配の上り坂でもグイグイとスピードを乗せてくれる。そのかたわら、たとえ高回転域まで回ったとしても不用意に声を荒げるような「お行儀の悪い」ところは微塵もない。あらゆる面で、まるで優秀な執事のようなパワーユニットなのだ。 かつて、先代にあたる8代目パサートをかなり長期間にわたって試乗する機会を得たことがあったのだが、その際にも高級感ではプレミアムブランドのクルマたちに匹敵するものながら、あくまで控えめなキャラクターを遵守していることに感銘を受けた記憶が蘇ってくる。 そして、すべてが先代からブラッシュアップされた新型パサートは、前世紀にはメルセデス・ベンツのお株であった「世界最高級の実用車」という領域に達している、と確信したのである。
specifications
■Volkswagen Passat eHybrid Elegance フォルクスワーゲン パサート eハイブリッド エレガンス ・車両価格(消費税込):655万9000円 ・全長:4915mm ・全幅:1850mm ・全高:1500mm ・ホイールベース:2840mm ・車両重量:1830kg(電動パノラマスライディングルーフ装着車は1860kg) ・エンジン形式:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ ・排気量:1497cc ・エンジン配置:フロント ・駆動方式:FF ・変速機:6速DSG ・エンジン最高出力:110kW(150ps)/5000-6000rpm ・エンジン最大トルク:250Nm/1500-4000rpm ・モーター最高出力:85kW(116ps)/2500-4000rpm ・モーター最大トルク:330Nm/0-2250rpm ・燃料タンク容量:47L ・公称燃費(WLTC):18.0km/L ・サスペンション:(前)マクファーソンストラット、(後)マルチリンク ・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ディスク ・タイヤ:(前&後)235/45R18
武田公実(TAKEDA Hiromi)
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