岡本、村上、山川に打撃2冠の可能性。パ首位打者は3年連続で吉田正が大本命。投手部門は菅野と山本の独占も【張本勲の喝!!】
本塁打王の条件
本塁打と打点2冠の可能性を持つ西武の山川。2018、19年のパの本塁打王[写真=佐藤真一]
いよいよ開幕だ。長いシーズンの始まりだが、選手諸君にはファンが球場に足を運びたくなるような熱いプレーを期待している。プロの世界は結果がすべてであることを肝に銘じ、数字、成績を残してもらいたい。自分の持ち味を出して結果に結びつけていくことだ。 さて、今回は前号の順位予想に続き、主要タイトルを予想してみよう。まずはセの本塁打王だが、これはもう岡本和真(巨人)と村上宗隆(ヤクルト)の一騎打ちで間違いない。鈴木誠也(現カブス)がいれば昨年同様、三つ巴(どもえ)になっていたかもしれないが、この2人の力が突出している。遠くへ飛ばす力というのは練習すれば身につくというものではない。飛距離は天性のものがあり、だから本塁打王というのは限られるわけだが、今のところ岡本と村上以上に飛ばす選手は見当たらない。もちろん“当たったら飛ぶ”という選手はいるだろうが、たまの1本ではとてもタイトルは獲れない。ミート率も必要だし、相手投手に与える恐怖感も必要になってくる。相手投手の失投は「少しでも甘く入ってしまうと本塁打を打たれる」という重圧から来るものなのだ。その意味において、この2人の力が突出しているということだ。しかも本拠地が東京ドームと神宮球場とともに狭く、これも有利に働くだろう。昨年は39本でタイトルを分け合ったが、今季はもっと高いレベルで争ってもらいたい。どちらかと言うなら、本命は岡本、対抗は村上としよう。打点王は私の考えでは本塁打王とリンクするものだから、これも岡本か村上になる。 パの本塁打王は期待を込めて山川穂高(西武)だ。すでに2度もタイトルを獲得しているし、もともと遠くへ飛ばす力は抜けている。ただし条件付きだ。下半身が崩れてしまっているから、そこを修正できるかどうか。私はこのコラムで何度も指摘しているが、打撃は土台となる下半身が重要なのだ。腕っぷしの強さだけでは遠くへは飛ばせない。それは山川自身もよく分かっていることだと思うが、下半身を鍛えて正しい打撃フォームを身につけることが先だ。そうすればタイトルは向こうから転がり込んでくる。注目は・・・
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週刊ベースボール