中国造船業の新造船受注量が過去最高
中国船舶工業行業協会(CANSI)がまとめた2024年1―9月累計の中国造船業の新造船受注量は、前年同期比52%増の8711万重量トンだった。9月末の時点で造船ブーム期の07年の通年実績を上回り、過去最高を更新した。10―12月もこのペースで推移すれば、通年では1億1000万重量トン超となる計算だ。竣工量も伸びているが、受注量の増勢が鮮明で、手持ち工事量は2億重量トンに迫っている。
1―9月の新造船竣工量は18%増の3634万重量トンで、受注量が竣工量を大幅に上回っている。
手持ち工事量は9月末時点で1億9330万重量トンと、前年同時期に比べて44%増加した。22年4月に約5年半ぶりに1億重量トンを超えて以来、増加基調が続いている。
23年の受注量は前年比56%増の7120万重量トンだった。受注量が7000万重量トンを超えたのは、造船ブーム期最中の07年と直後の10年の2度。23年は両年には及ばなかったが、新造船市場の回復で受注が急増した21年実績のほか、バルカー発注のミニブームだった13年実績を上回り、10年に次ぐ過去3番目の高水準を記録した。
24年は既にその23年実績に加え、いずれも7000万重量トン台だった07年と10年を大幅に上回り、大台の1億重量トン突破を射程に捉えた。
日本海事新聞社