人の“第2の脳”として活用 注目のトレンドアイテム「肩掛けプライベートAI」から見える人間とAIの未来の価値とは? 開発者「パートナーというような存在になっていく」
毎年、さまざまなヒット商品が生まれているが、2025年はどんなものがトレンドになるのだろうか。ニュース番組『ABEMA Morning』は、注目のアイテムを取材した。 【映像】“第2の脳”として活用できる肩掛けプライベートAIとは? 2025年がいよいよスタートした。流行や消費トレンドを予測する日経トレンディの恒例企画「2025年ヒット予測」では、さまざまな商品やサービス、施設がランクインしている。そんな中、第1位に選ばれたのは「肩掛けプライベートAI」だ。「ChatGPT」など近年注目を集め続けるAI・人工知能の世界。この「肩掛けプライベートAI」とは一体どんなAIデバイスなのだろうか。 今回『ABEMA Morning』は肩掛けプライベートAIの1つとして選ばれたデバイス「THINKLET(シンクレット)」を開発している、文京区湯島のIT企業・フェアリーデバイセズを伺い、代表取締役CEO/CTOの藤野真人氏にAIデバイスの特徴を教えてもらった。 「私が見ている景色が全部映っていて、私が話す声や音も録音することができる。使う人と同じ音を聞いて同じものを見ることができるので、それをAIが見る(聞く)ことによって、ある意味で“第2の脳”というものが実現できる」(フェアリーデバイセズ代表・藤野氏、以下同) 「THINKLET」の特徴の1つは、肩から提げた先端部分にカメラが搭載されていること。カメラで撮影した物体をAIで認識できるという。カメラに花を映しAIに話しかけてみると、花の名前や花言葉を教えてくれた。 こうした体に身に着けるAIデバイスは「ウェアラブルAI」と呼ばれている。この「THINKLET」が発表されたのは2019年のこと。主に産業現場での活用を目的として発表された製品だ。 「産業現場でやることには複雑な知識が求められる。AIによるアシストが業務現場でより効果を出せるというところが、一番最初に我々が取り組んでいる」 また、現在ほどAIに対する理解が深まっていなかった当時の開発には苦労した面もあったという。 「こういったウェアラブルAIを“身に着ける”という発想が世界中に全くないところからのスタートだったので、コンセプトを伝えて『こういうものだ』『作りましょう』というところが一番苦労した」 “音声認識”という面ではスマートフォンにも似た機能はあるが、体に装着するウェアラブルAIならではの利点もあるという。 「コミュニケーションをする上で、自然な会話の中にAIの機能が自然に入ってくるというユーザー体験が一番大きく違う。人間の自然な活動の中に、AIが必要なタイミングで入ってきてくれる。もう1人会話の中に“AIさん”がいて、3人で話しているようなユーザー体験ができるのがスマートフォンのAIとは一番違うところ」