人の“第2の脳”として活用 注目のトレンドアイテム「肩掛けプライベートAI」から見える人間とAIの未来の価値とは? 開発者「パートナーというような存在になっていく」
AIは今後どんな存在に?
ただし、向き合うだけで相手の顔や物体を認識できるため、個人情報などのデータの管理には細心の注意を払っているという。AIについては今もデータの収集などを巡り、懸念する声もあるが、こうした反応も藤野氏は「新しい技術が通る道」のように感じているそうだ。 「監視カメラがもうすでにあらゆる所にあるが、監視カメラの映像を利用する用途は非常に厳しく、『安全のために使う』『ほかの用途には使わない』ということを周知しているからこそ広がっている。“理解の醸成”はすごく大事で、昔はドライブレコーダーを設置することですら忌避感があったりした時代もあった。だが今、公共交通機関の多くの場合、すでにドライブレコーダーが設置されている。それは運転手を監視するのではなくて、運転手の身を守るために使うことができる技術だ。開発側は最初からそう思っているが、実際に適用される側としてはそう思えないところがある。こういった新技術のギャップは常にある。だからこそ、技術開発して『こんなすごい物ができた』だけでなく、それをいかにこの世の中に正しく周知し、変な利用をされないようにし、正しい方向に使われるように理解を醸成していくという活動も両輪として非常に重要な活動だ」 体に身に着けるウェアラブルAI「THINKLET」は主に企業向けに開発されたものだが、家電メーカーのシャープでは、家庭での利用も視野に入れたウェアラブルAI「AI SMART LINK」を開発しており、2025年度中の製品化を目指している。 最後に、10年以上にわたってAIと向き合ってきた藤野氏に、今後AIが人々にとってどんな存在になってほしいかを聞いてみた。 「人間を“機械の知識”、コンピューターだからこその観点でサポートしてくれるサポーター、パートナーというような存在になっていくのだと思う」 (『ABEMA Morning』より)
ABEMA TIMES編集部