広島・スキッベ監督

　「明治安田Ｊ１、湘南２－１広島」（１９日、レモンガススタジアム平塚） 　首位広島は湘南に１－２で逆転負けし、１２試合ぶりに黒星を喫した。前半にＭＦ中野就斗（２４）が先制したが、逃げ切れず勝ち点６５のまま。湘南は３連勝。３位町田は後半追加タイムにＭＦ下田北斗（３２）のＰＫで追い付き、柏と１－１で引き分けた。４試合勝ちなしで勝ち点６０。京都は鳥栖を２－０で退け、４試合ぶりに白星を挙げた。勝ち点２６の鳥栖は４試合を残して１８位以下が確定してＪ２降格が決まった。中後雅喜新監督の初采配となった鹿島は０－０で福岡と引き分け。東京Ｖは浦和に２－１で逆転勝ち、Ｊ１残留が決まった。 　　◇　　◇ 　悪夢は１－１で迎えた後半の追加タイムに待っていた。後半４７分に湘南ＭＦ田中のシュートがゴールに突き刺さる。試合終了直前で決勝点を奪われ、広島が７月５日の神戸戦（Ｅピース）以来、リーグ戦では１２試合ぶりの黒星を喫した。 　「湘南に素晴らしいサッカーをさせた後半が残念だ。前半は自分たちが（ボールを）握っていた試合。たくさんのチャンスを作ったが、１点しか取れなかったのが悔やまれる」とスキッベ監督にも悔しさがにじむ。 　前半は広島ペースで試合が進んだ。前半１８分にはＭＦ川辺がミドルシュートを放つなど相手ゴールに迫ると、同２８分にＤＦ中野が右足を振り抜き狭いニアサイドをぶち抜くシュートで先制。「気持ちが乗った良いゴールだった。ニアに強く打とうと思ったが入って良かった」という一撃でチームに流れを呼び込む。 　前半４８分には湘南のゴールが、ＶＡＲで攻撃側ファウルとなりノーゴール判定。広島が運も味方に付けたか…と思われたが、後半は流れが変わる。後半３分に同点とされると、試合終了間際の失点で逆転負け。中野は「しっかりと総力で上回られた」と唇をかんだ。 　それでも２位・神戸、３位・町田も下位チーム相手に勝利を飾れず。神戸に勝ち点１差で首位はキープし、川辺も「幸いなことに神戸も負けた。切り替えていきたい」と前向きに捉えた。「Ｊリーグが均衡した２０チームのリーグということの証明。１戦１戦、集中してやらないといけない」とスキッベ監督。リーグ戦は残り４試合。９年ぶりの頂点を目指し、ここからリスタートを切る。