なぜ?カレンダーの土曜は青色、日曜は赤色なのか 専門家に聞くと、日本人の働き方の変化と深い関係が
青色は自然のなりゆき
でも、なぜ青色なのか。緑やオレンジ、金色だって目立つし、どんな色だっていいはずだ。「青色にしたのは印刷技術と関係している」と中牧さん。印刷の4原色は黄、赤、青、黒。カレンダーではすでに、赤は日曜日と祝日、黒は平日に使われているので、残る色は青と黄しかない。中牧さんは「黄色は他の色と対比させるとあまり目立たないが、青は黒や赤ほどではないがはっきりしている」と指摘。もちろん、4原色を組み合わせてさまざまな色を印刷することはできるが、「合成色は色ずれを起こしやすい難点がある」。中牧さんは「青色が第三の色として選ばれたのは自然のなりゆきだった」と話す。
これからのカレンダー
週休2日制とともに日本に浸透、広がっていった土曜日が青色のカレンダー。現在の日本では、より柔軟な働き方として、大手企業を中心に「週休3日制」の採用が広がっている。将来に完全な週休3日制が浸透して、ある特定の曜日が休業日として定着した場合、カレンダーはその曜日をどんな色で表示するのだろうか。土曜日と同じ青色か、それとも黄色の出番か、はたまた4原色を組み合わせて別の色を印刷するのか。働き方の移り変わりとともに、カレンダーの変化に注目していくのも面白そうだ。