走ると体がかゆくなる…ランニング中に起こるあの現象とその解消法を考えてみた
かゆみには、もっと深刻な原因がある場合も
皮膚が盛り上がっているところがかゆかったり、舌が腫れる、呼吸が苦しいなどアナフィラキシーの症状があったりする場合は、これまで説明してきたこととは状況が異なります。 呼吸が苦しかったり、「深刻なアレルギー反応が出ているかもしれない」と思うときは、すぐ救急車を呼んでください。運動によって、命にかかわるアナフィラキシーの症状が出る場合があるのです。 蕁麻疹も、体を動かしているときに出ることがあります。またそれとは別に、運動だけでなく、暑さやストレスでも蕁麻疹が出ることも。
かゆみを起こさない、症状を軽くするためには
かゆみを経験してもなお、走ることを楽しんでいるランナーは大勢います。彼らに聞くと、「毎回かゆくなるわけではない」と言うでしょう。走るという新しい習慣に体が慣れれば、かゆみはなくなることが多いのです。 私の経験も同じです。ひさしぶりにランニングを再開して1~2週間は、体にあらゆる不調や違和感を覚えます。肌がかゆくなったり、すねが痛くなったりすることだってあるのです。 私は「それが永遠に続くわけではない、今日はそう感じるだけだ」と自分に言い聞かせるようにしています。不調を感じたときは、以下のことを試してみてください。 ウォーミングアップに時間をかける 最初に5分くらい歩いてから、ランニングをはじめてもいいと思います。 ウォーミングアップのエクササイズをしたいなら、「エアスクワット」や、その場でやる「腿上げランニング」を取り入れるのもおすすめ。 ウォーミングアップを念入りにやることで、かゆみが軽減される人もいます。 水分をたくさん取る 水分を取ることで、拡張した血管を調節しやすくなるかもしれません。 いずれにせよ、適切な量の水分を取るよう心がけて損はありません。特に、長距離を走るときや、暑いなかを走るときは、水分補給に注意しましょう。 スピードを落としてウォーキングにする ランニングの習慣を再開する際に優先すべきは、ウォーキングと比べてどれだけ速く走るかや、どれだけ長く走るかではありません。目指すのは、ランニングをしっかり習慣づけることです。 かゆみが治まるまでは歩き、そのあと、もう少し走れそうだと思ったらランニングするといいでしょう。 皮膚炎にしっかり対処 皮膚炎はできるだけ治し、よく保湿してください。 また、やわらかくて着心地の良い服を着ましょう。新しい洗剤を試すのは、まだやめてください。 私は今日のランニングで、「スピードを落としてウォーキングにする」作戦に終始しました。呼吸も、脚の調子も良かったのですが、かゆみがひどくて走り続けられなかったのです。 「いちばん大切なのは、気分良く走り終えて(歩き終えて、でもいいですが)、また走りたいと思うことだ」と自分を納得させました。 今日は合計してみると、走るつもりだった距離の半分も走れていません(もともと走るつもりだった距離も短かかったのですが)。けれども、次に走るときは、おそらくかゆみは少し和らいでいるはずです。 そしてすぐに、かゆみが問題だったことすら忘れてしまうでしょう。 ──2024年4月28日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 訳:浅野美抄子(ガリレオ) Source: PubMed
ライフハッカー・ジャパン編集部