今夏からパルマでプレーする日本代表GK鈴木彩艶(C)Getty images

【欧州・海外サッカー ニュース】かつてパルマとミランを率いた経験を持つイタリア人指揮官のアッリゴ・サッキ氏が、日本時間25日のセリエA第2節パルマ対ミラン戦に見解を示した。 【動画】日本人GK初！21歳の鈴木彩艶の堂々たるセリエAデビュー！

セリエAの第2節では、日本代表GK鈴木彩艶が加入した昇格組のパルマが、昨シーズン2位のミランとのビッグマッチに挑む。パルマが開幕戦をフィオレンティーナと1-1のドローで終える健闘見せたのに対し、パウロ・フォンセカ率いる新生ミランは、トリノに2点をリードされる展開から土壇場で2-2に追いつき、辛くも1ポイントを得た。 ミランは、パルマ戦において先発メンバーの5人を入れ替えるとみられているが、過去にパルマとミランの指揮を執った名将のアッリゴ・サッキ氏が、23日付のイタリア紙『La Gazzetta dello Sport』のインタビューで古巣について語った。 「どちらも私に多くを与えてくれたチームだよ。深く感謝している」と両チームへの思いを明かしたサッキ氏。「パルマもミランも、素晴らしいカルチョがDNAに刻まれているので面白い試合になるだろう」と期待を寄せた。

昇格組パルマがミランを驚かす可能性はある

かつてパルマとミランの指揮を執った名将アッリゴ・サッキ氏(C)Getty images

エミリア・ロマーニャ州出身の名将は、鈴木が日本人GKとして初めてとなるセリエAデビューを飾ったパルマの開幕戦に好印象を抱いたことを明かした。 「フィオレンティーナと引き分けたが、非常に良い印象を受けた。パルマはシュートミスが多かったが、ピッチを支配し、勝利にも値したように思う。ミラン戦は、またしてもテストとなるが、再び力を見せて欲しい。ミランを驚かす可能性はあるように思う」 「パルマに関して気に入っている点の1つ目は、チームが若手で構成されていて、フレッシュで熱狂がある点だ。2つ目は、プレスを仕掛け、アグレッシブにプレーするチームで、相手にプレーをさせないことを目指している点だ。そして3つ目は、選手たちが自らの才能をチームのために捧げている点だ」 サッキ氏は、ファビオ・ペッキア率いる昇格組のパルマが強豪ミランを脅かす可能性について論じた。 「まず、ミランはトリノとの開幕戦で好調であるようには見えなかった。あってはならない限界が見えたが、実際、シーズンは始まったばかりなので仕方ない部分もある。もしパルマがフィオレンティーナ戦のようにプレスをかけ続け、スピードある攻撃を仕掛けられれば、ミランを困らせることになるかもしれないね。ミランは相手にスペースを与えてはならず、すぐさま好守の切り替えをしなければならない」 「パルマには、果敢なアプローチを期待している。もし勇気あるプレーを見せれば、ペッキアの選手たちは、ミランの脅威となるかもしれない。ただ、1つ大切なことがある。ミランと対戦しなければならないからと言って、チームの特徴を見失ってはならないということだ」 78歳の名将は、パルマの指揮官ペッキアに賛辞を贈り、今シーズンのセリエAでの戦いに注目している。 「昨シーズンのセリエBで彼のことを見ていた。心地よいプレーを披露して、リーグ戦を制し、最高に素晴らしかった。彼が”若手の哲学”を信じていることもうれしく思う。これからセリエAにおいて、明らかにより強いチームを相手に戦う姿を見るのが楽しみだよ。明確なプロジェクトを持ち、自身の知識を選手たちに伝え、実行しようとする指揮官に見える」 試合情報 パルマ vs ミラン : 第2節 (鈴木彩艶) 試合時間：2024年8月25日（日）日本時間1:30 会場：スタディオ・エンニオ・タルディーニ