<ここに注目>攻撃力抜群の大阪桐蔭 鳴門はエース左腕が粘れるか 選抜高校野球
◇第6日第1試合 鳴門vs大阪桐蔭 打力に勝る大阪桐蔭が優位に立つ。鳴門はエース左腕・冨田遼弥(3年)が粘れるか。 【熱血、スマイル…】センバツの歴史に名を刻んだ名将たち 大阪桐蔭の打線は思い切りのいい1番・伊藤櫂人(3年)、センバツ前の練習試合で2打席連続本塁打を放った3番・松尾汐恩(しおん、3年)、強烈な打球を飛ばす5番・丸山一喜(3年)ら甘い球を逃さず、長打にできる打者が並ぶ。伝統のエンドランも健在で、大技小技を絡めた攻撃力は高い。 先発は調子次第だが、順調なら2年生左腕・前田悠伍の可能性が高い。最速145キロの直球をピンチでもしっかり内角に投げることができ、スライダー、ツーシームなどで的を絞らせず、安定している。直球に威力がある背番号1の別所孝亮(3年)、制球力がある川原嗣貴(3年)も控え、投手層は厚い。 鳴門は打ち合いでは分が悪く、ロースコアの展開に持ち込めるか。大阪桐蔭は過去、甲子園で好左腕に苦戦しているだけに、冨田が失点を最小限に抑えられるかがポイント。スピンの効いた最速142キロの直球とチェンジアップなどで丁寧な投球をしたい。打線は送りバントなどで好機を作って相手に重圧をかけ、先取点を奪いたい。実戦の練習が少ないため、走攻守で試合勘を取り戻しているか不安は残る。【安田光高】
明治神宮大会の覇者・大阪桐蔭「日本一にこだわる」
昨年のセンバツでは初めて初戦敗退。夏も2回戦で逆転負けした。西谷浩一監督は「昨年の悔しい思いも含めて全員で日本一を取ることにこだわってやりたい」と意気込む。 昨秋の公式戦15試合でチーム打率4割5厘は出場校2位。3番・松尾汐恩(しおん、3年)は打率5割3分8厘、5本塁打、20打点をマーク。狙い球を絞らずに反応で打てる。昨夏の甲子園ではバックスクリーンへ一発を放っているが、「本塁打よりも打率にこだわっていきたい」とチーム打撃に徹する。伊藤櫂人(3年)は長打力と走力を兼ね備えるリードオフマン。4番・海老根優大(3年)は小学6年時に陸上100メートルで全国4位の実績を持ち、身体能力が高い。 投手陣は左腕・前田悠伍(2年)が軸。前エースの松浦慶斗(日本ハム)から教わったツーシームなど、どの球種でもストライクを取るのに苦労しない。 昨秋に新チーム発足後、無敗のまま明治神宮大会で初優勝。戦力的には4回目の春優勝を十分狙える。