<ここに注目>攻撃力抜群の大阪桐蔭 鳴門はエース左腕が粘れるか 選抜高校野球
大阪桐蔭・星子天真主将の話
鳴門は四国の強豪校。総合力が高いチームという印象。冬場は各自の技術や体力をアップさせ、一人一人取り組んできた。先輩の分もしっかり勝って、一戦必勝で戦いたいと思っている。
2度の春夏連覇
1983年に大阪産業大高大東校舎として開校した私立校。88年に大阪桐蔭として分離・独立した。建学の精神は「偉大なる平凡人たれ」。進路に応じて1、2、3類に分かれてカリキュラムが組まれ、スポーツや芸術を通した教育と難関大への進学との両面に力を入れている。野球や吹奏楽などの体育・芸術系の生徒は3類に在籍する。野球部の生徒は全国各地から集まる。 甲子園初出場は91年のセンバツ。史上初となる2度の春夏連覇を含め優勝は春3回、夏5回。東京五輪金メダルの浅村栄斗選手(楽天)や、中村剛也選手(西武)、森友哉選手(同)ら多くのプロ野球選手を輩出している。
大阪桐蔭・吹奏楽部部長の宮崎志歩さん
野球部の皆さん、第94回選抜高校野球大会への出場おめでとうございます。皆さんの活躍は同じ学校の仲間としてとても誇らしくうれしく思います。 昨年に続き、コロナ禍では思うように練習や試合ができなかったこともたくさんあったと思います。今年の春の大会では昨年の無念を晴らすべく全力で頑張ってください。 吹奏楽部も部員一丸となって全力で応援しています。
「渦潮打線」の鳴門、今年の特徴は「守り」
代名詞は「渦潮打線」だが、今年は左腕・冨田遼弥(3年)を中心とした守り勝つ野球が特徴だ。 冨田は外角の出し入れが生命線だ。昨秋からチェンジアップを挟んで握り、球速がアップ。直球と見分けづらくなり、昨秋の公式戦では42イニングで45奪三振。防御率0・86は主力投手中2位と大会屈指だ。「完封、完投をできるようにしたい」と意気込む。 打線は下位の冨田がチームトップの10打点をマークするなど穴が少ない。昨秋は4番・前田一輝(3年)に送りバントをさせるなど手堅く走者を進めたが、冬場にウエートトレーニングの量を増やし、パワーを強化してきた。主将の三浦鉄昇(3年)は「紅白戦でも長打を打てる打者が増えてきた」と手応えを得ている。 1950年には夏の甲子園に初出場で準優勝し、翌51年春は頂点に立った。52年春も準優勝に輝いた。9年ぶりの春の舞台。三浦は「冨田がいいので、取れるアウトをしっかり取って守っていきたい」と力を込める。