信号機がどこも緑色の太田町 理由は「静岡学園があるから?」なのか調査【静岡市】
静岡市葵区の北街道沿い。太田町の信号機だけが他の信号機とはちょっと違うとSNSで話題になっていたので、真相を調べて来ました。 【画像】太田町の緑の信号機 静岡学園の緑のバスなど(全23枚)
緑の信号があったのは太田町だけ
にむらあつとリポーターがやってきたのは、北街道の太田町交差点です。 一般的な信号機の色はグレーですが、太田町交差点を境に清水方面の信号機が緑色です。車の信号も、歩行者の信号も緑に塗られています。 もちろん、ライトは赤・青・黄の3色ですが、信号機の本体が緑色なのです。なぜ緑色なのでしょうか。 さらに歩いていると、緑の雨よけが軒に付いているお店があちこちにあります。雨よけには「太田町」と書かれていました。 にむらあつとリポーター: 街灯もおしゃれ、緑色で洋風です。緑が多いまち「太田町」ということでしょうか。パリみたいな感じです 足元には草花が植えられていて、こちらも緑。緑の街がどこまで続くのか歩いてみると、やはり太田町のエリアのみ緑色のようです。
静岡学園のカラーは「緑」
なにかヒントがないか、北街道から南側の太田町エリアも調査してみました。 そこにあったのはサッカーの名門校として全国的にも有名な静岡学園でした。 にむらリポーター: 静岡学園のバスの車体も緑。学校の倉庫の文字まで緑。 そうです、静岡学園のスクールカラーは「緑」。全部がつながったかもしれません! 街灯に付いていた旗もよく見てみると「太田町×静学」と書かれているではありませんか。これはもうゴールでは? 太田町と静学がタッグを組んで、町を静学カラーの緑にしたと予想した、にむらリポーター。真偽を確かめるべく、町をさらに歩きます。
緑になったのは静学移転の前だった
ショーウィンドーに昔の北街道の写真を飾っていたお店があったので、情報を求めて寄ってみることにしました。住宅リフォームを手掛ける「ナカノ」は、なんと130年ほどの歴史がある老舗! 店内には戦前の教科書も展示されているではないですか。対応してくれた山本妙子さんの父親が、太田町に関する資料や歴史をまとめるのが好きだったそうで、太田町の資料なども大量に保存してありました。 太田町の緑、その真相を山本さんは知っているそうです。にむらリポーターの予測をぶつけてみました。 ナカノ・山本妙子さん: (Q.静学カラーを太田町全体の色にしたのでは)惜しいです。静岡学園が移転して来たのでコラボしたというのは正解です 静岡学園中学校・高等学校が太田町・瓦場町・東鷹匠にまたがる現在の場所に移転したのは2011年。しかし、太田町のあれこれを緑に統一したのはもっと前なんです。 太田町は電線の地中化やアーケードの撤去を2002年にしました。その際に歴史的にも古い商店街なので、町のデザインを一新し、他と差別化しようと街灯や信号機を高級仕様にしたそうです。街をデザインし直す中で生まれたのが、緑色の街灯と緑色の信号だったのです。 静岡学園の緑と当初は関係なく、後にたまたま緑がスクールカラーの静岡学園が移転してきて、コラボすることになりました。店舗前の雨除けは、もともと赤だったそうですが、緑に変えると同時に「太田町」のロゴもと、静岡学園の生徒にデザインしてもらったんです。 年に1度開催される地域のお祭りにも静学の生徒が参加し、部活の発表の場などにもなっているんだそうです。たまたま緑色でつながったのは、なにかの縁。 ナカノ・山本妙子さん: お花を植えるとき、地域の方も手伝ってくれます。太田町キレイだねと言ってもらえるのが嬉しいので、続けていけたらと思います 太田町の「緑」は、みんなをつなげてくれる「緑」でした。 (テレしずWasabeeより)
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