人口減、知事会が戦略本部 小池氏異論で決議持ち越し
全国知事会は1日、福井市で全国会議を開いた。急速な人口減少に対する国の危機意識が欠けているとして、知事47人で結束して国に行動を促すため「人口戦略対策本部」を設置するとした決議案や、国への提言案を議論。しかし小池百合子東京都知事が決議案の一部修正を求めたため、結論は2日に持ち越した。会議は2日まで。 決議案は、政府がこの10年間進めてきた地方創生の取り組みに対し「個別施策では成果が上がったが、マクロレベルでは成果が出ていない」と指摘。国に「地方と協力しながら、必要な政策を重点的に投入するよう強く求める」と訴えた。 決議案は「人口や産業が特定の地域に集中している現状を見過ごすことなく」人口減少に歯止めをかけるとしていたが、小池氏は、この部分の削除を要求した。 提言案では、妊娠や子育て環境整備にとどまらず、経済や危機管理など総合的な観点から人口減対策を進める司令塔の設置を要請。自治体の財政力によって子育て環境に格差が生じないよう、全国一律での子ども医療費助成なども掲げた。