実は新型アコードはASIMO由来のテクノロジーを初採用した4輪車だった?!その技術とは?
2024年3月8日、ホンダから11代目となる新型アコードが発売された。従来に引き続き、タイで生産される輸入車となるアコードだが、先代モデルと異なるのはホンダの国内向けラインナップにおける立ち位置だ。かつてのフラッグシップ「レジェンド」がディスコンとなったいま、アコードは事実上のフラッグシップセダンとなった。果たして、フラッグシップとしてのホンダらしさはどこにあるのか。自動車コラムニスト山本晋也は、「ASIMOのスピリットを感じるテクノロジーがホンダブランドの象徴としてふさわしい」と喝破する。 【写真を見る】新型アコードに搭載されたASIMOの技術とは?※本文中に画像が表示されない場合はこちらをクリック REPORT:山本晋也(YAMAMOTO Shinya) PHOTO:山本晋也(YAMAMOTO Shinya)/Honda
進化したアコードはシビックの兄貴分なのか?
2024年3月、発売直後の新型アコードに試乗することができた。 ざっと紹介すると、かぞえて11代目となるアコードは2.0L4気筒ガソリン直噴エンジンに発電用・駆動用と2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載するミドルサルーン。このパワートレインは基本的にシビックと共通している部分が多く、昔ながらの「シビックの兄貴分」といった素性となっている。 ワインディングや市街地を走ったファーストインプレッションでの印象も、素直に「アコードらしい」と思えるもの。全長5mに迫らんとするセダンだが、全体に軽快でスポーティな味付けとなっている。中低速ではモーター駆動を基本とするメカニズムながら、感性に訴えるエンジンサウンドを積極的に表現しているのも、アコードらしい。 とはいえ、新型アコードはそうした従来からのキャラ一辺倒ではマズイという事情もある。少なくとも日本市場でのホンダラインナップにおいては、フラッグシップセダンと位置づけられる。つまり、新型アコードはレジェンド・ユーザーの受け皿としての役割を担う必要があるのだ。 その部分にフォーカスしたとき、新型アコードにおけるキーデバイスといえるのが「アダプティブダンパーシステム」といえるだろう。