「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」で施行される4つのルール改正。
8月10日に初戦がおこなわれる南半球4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」では、試合のスピードアップを目的として競技規則が改正、施行される。 開幕の前にルールの変更点をチェックしてから、ハイレベルなゲームを楽しもう。 ①レッドカード 反則が故意であり、危険性が高いと判断された場合、反則を犯した選手は完全なるレッドカードとなり、フィールドに戻ることも交代することもできない。 上記の基準を満たさないその他のレッドカードはすべて20分間のレッドカードとなる。 違反したプレーヤーは試合から退場させられるが、20分後に他のプレーヤーと交代する権利が与えられる。反則を犯したチームは、レッドカードを受けたプレーヤーを交代要員と入れ替えることができる。 理由・根拠:レッドカードによる反則を罰するのは、試合ではなく個人である。 ②スクラム、ラインアウト、ゴールキックのカウントダウンクロック a)コンバージョン・ペナルティ ゴールキック(コンバージョン)はトライが得られた時点から60秒、ゴールキック(ペナルティ)はレフリーがゴールキックの選択肢を告げられてから60秒がキッカーに制限時間として与えられる。 この制限時間を超えた場合、コンバージョンキックはおこなわれず、センターマークからゲームが再開される。ペナルティキックの場合、ペナルティの地点でキックしていないチームのボールでのスクラムとなる 。 b)スクラム スクラムは、レフリーがスクラムのマークをしたときから30秒以内に組まれなければならない。遅れを生じさせたチームに対して、スクラムの地点でフリーキックの反則が与えられる。 c)ラインアウト ラインアウトは 、アシスタントレフリーがラインアウトの場所を指示してから30秒以内に形成されなければならない。遅れを生じさせたチームに対して、15メートルライン上でフリーキックの反則が与えられる。 理由・根拠:得点、タッチキック、スクラムの後、ボールがプレーに戻るスピードを速めるため。 ③スクラム、ラック、モールの基部にいるスクラムハーフの保護 □ラック ラックに参加していたプレーヤーは 、ラックの近くにいてボールを扱おうとしている相手側プレーヤーへの行為(接触)をしてはならない。この場合の「近く」とは、競技規則で「1メートル以内」と定義される。違反するとペナルティの反則が与えられる。 □モール モールの一部となるプレーヤーは、モールの近くにいてボールを扱おうとしている相手側プレーヤーへの行為(接触)をしてはならない。違反するとペナルティの反則が与えられる。 □スクラム スクラムが開始したら、ボールを保持していないチームのスクラムハーフは、トンネルのセンターラインより手前に両足で立つ、またはオフサイドラインか自チームの最後尾の足まで後退する、または最後尾の足の少なくとも5メートル後方まで後退しなければならない。違反するとペナルティの反則が与えられる。 理由・根拠:3つの措置は、スクラムハーフまたはその役割を担うプレーヤーが、プレーのフェーズが分断されることなく、ボールをクリーンに出すことを可能にする。 ④ラインアウトでスローインのコンテストがなかった場合のノット・ストレートの継続 競技規則では、ラインアウトのボールは真っ直ぐ(ストレート)に投げ込まれなければならない。 しかし、防御側のチームがボールを争奪するためのリフトアップをしない場合は、スローがストレートでないように見えてもプレーを続行する。 もし防御側のチームがボールを争奪するために選手をリフトアップして、レフリーがスローをストレートでないと判断したとき、防御側にラインアウトまたはスクラムの選択肢が与えられる。 ラインアウトを選択してボールが再びストレートにスローされなかった場合、元々スローしていたチームにスクラムが与えられる。 理由・根拠:重大な反則が行われていないプレーを強制的に止めることはできない。