【コラム】バーレーンでキラーアビリティとヤマニンサンパが欧州勢に挑む
ペルシャ湾に浮かぶ島国バーレーンでは15日(金)、国際競走のバーレーンインターナショナルトロフィー(サヒール、芝2000メートル)が行われます。 今年で6回目の開催となるバーレーンインターナショナルトロフィーは昨年から国際G2に昇格されていて、優勝賞金は欧州のG1競走にも引けを取らない60万ドル(約9000万円)が用意されています。 今年は21年のG1ホープフルS勝ち馬で、2月のサウジアラビア遠征(G3ネオムターフカップ2着)以来の海外遠征となるキラーアビリティ(牡5、斉藤崇、父ディープインパクト、O・マーフィー騎手)と、同厩舎でG2鳴尾記念4着のヤマニンサンパ(牡6、父ディープインパクト、団野大成騎手)が参戦。日本馬は20年のディアドラ(8着)以来の挑戦となります。 舞台となるサヒール競馬場は右回りのおにぎり型で、ほぼ平たん。芝コースは内と外に2つあってバーレーンインターナショナルトロフィーは1周約2300メートル、直線が約600メートルの外コースが使用されます。 今年は2頭の地元調教馬を含む12頭が出走予定。 欧州からの遠征馬には今年8月の米G1アーリントンミリオンなど世界で4つのG1勝ちを飾る“ゴドルフィン”の実力馬ネーションズプライド(牡5、父テオフィロ)や7月のG1ダルマイヤー大賞を制したドイツのカリフ(せん5、父アレイオン)、ディフェンディングチャンピオンで、今年のネオムターフカップの勝ち馬のスピリットダンサー(せん7、父フランケル)、それに昨年の3着馬で、R・ムーア騎手が駆けつけて手綱を握る“クールモア”の重賞5勝馬ポイントロンズデール(牡5、父オーストラリア)など強力メンバーが顔をそろえています。 バーレーンはUAEやサウジアラビアと同じイスラム教の国で自国での馬券の発売はありませんが、欧州のブックメーカーは格上の実績を誇るネーションズプライドを本命に挙げています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)