「1日1100円」で自己負担が「0円」に? レンタカーの基本補償と追加補償を解説
レンタカー予約時に、特定の保険・補償に加入するか迷う方は少なくないでしょう。レンタカーを借りると自動的に保険が適用され、基本的な補償は自動で付帯されることがほとんどです。 しかし別途オプションの補償制度が複数あるため、中には混乱してしまう方もいるでしょう。そこで今回はレンタカーを借りるときに選択する保険・補償制度について、分かりやすく解説します。 万が一のトラブルがあっても安心できるよう、基本ポイントをまとめました。
レンタカーにはもともと基本補償が付帯している
レンタカー会社は車の貸し渡しに際し、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)とは別に、一定の補償額がついた保険への加入が義務付けられています。補償額の内訳は表1のとおりです。 表1
※国土交通省「自家用自動車の有償貸渡しの許可の基準について」を基に筆者作成
レンタカーには追加補償オプションも用意されている
自動的に適用される基本補償とは別に、各レンタカー会社では、補償内容を拡充した追加補償オプションを提供しています。追加補償には、おおむね以下の2パターンがあります。 ・免責額補償制度 ・ノンオペレーションチャージ(NOC)補償制度 これらの追加補償に加入すると、事故が起きたときの支払額をおさえられます。それぞれの追加補償の概要を解説します。 ◆免責額補償制度 免責額補償制度とは、レンタカー利用者が事故を起こしたときに負担しなければならない免責額(費用)を、免除してもらえる制度です。 基本補償がついているとはいえ、一般的にレンタカー会社は一定額までを利用者に自己負担してもらいます。例えば免責額5万円で、事故の修理代が10万円であれば、利用者は5万円まで支払わなければなりません。 免責額はレンタカー会社により異なりますが、対物や車両に関する免責額を5万円あたりに設定するところが多いようです。免責額補償制度に追加加入すると、免責額の支払いがないため、負担が軽減されます。 加入費用は会社により異なりますが、1日あたり税込み1100~2200円ほどをイメージしておくとよいでしょう。 ◆ノンオペレーションチャージ(NOC)補償制度 NOC補償制度とは、事故や故障などでレンタカーを一時的に利用できなくなる場合、その休業期間に対して利用者がレンタカー会社に支払うべきお金を免除してもらえる制度です。 ほかの利用者に貸し出せていた車をトラブルで動かせなくなれば、レンタカー会社は損してしまいます。そのため、一定額を利用者に負担してもらうことが多くあります。 負担額はレンタカー会社により変わりますが、自走可能な状態なら2万円、それ以外の状態なら5万円ほどです。しかしNOC補償制度に加入すれば、NOCの負担がなくなります。加入額は各社で異なり、数百円程度で加入できるところもあります。