【ボクシング】武居由樹「ダウンを取られて火が付いた」「自分の力不足だなって感じです」那須川天心とは「K-1時代からやりたかった気持ちはあった」
2024年9月3日(火)東京・有明アリーナにて、同級1位で元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(志成)の挑戦を受け、12R判定勝ちで王座初防衛に成功したWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が試合後インタビューに答えた。 【写真】試合後、腫れた顔でインタビューに答える武居 ――試合の感想を。 「2R全部楽しく試合が出来たと思います。試合中楽しかったので、良かったですね」 ――アッパーが効果的だったのでは? 「アッパーは凄い練習していたんですけれど、大吾さんがそこに左を合わせてきたりしたので打ちにくかったですね」 ――9Rにロープ際での猛攻を受けたのは、足が止まっていたのか、あえて打ち合おうとしたのか? 「ロープ際に詰められたんですけれど、ちゃんと打ち返そうという気持ちがあったのは覚えています。詰められたのはもちろん大吾さんのプレッシャーなんですけれど、打ち返そういう気持ちではいました」 ――圧力やパンチ力を感じた? 「圧力を凄く感じましたし、気持ちの強さを凄く感じました」 ――それを乗り越えられたのは? 「乗り越えられたって感じはあまりないんですけれど、大吾さんの気持ちの強さに自分も負けないようにしたって感じですかね」 ――11Rにダウンを取られた時のことは覚えているか? 「自分の中では本当に床にすべったという感じはあったんですけれど、でも取られてしまったらしょうがないと気持ちをすぐに切り替えて。元々パンチの避け方とかの印象が良くなかったからなので、それは自分の力不足だなって感じです」 ――一緒にトレーニングもした仲、試合後にどんな話をした? 「お互い『ありがとうございました』って感じと、大吾さんから『まだまだ上に行ってくれよ』と言っていただけたりとか、自分も感謝の気持ちを伝えたりとか」 ――試合後に那須川天心選手の名前を出していたが、今後については? 「今後については、今日も大吾さんのおかげでいい試合をしてしまったんですけれど、自分の中では納得いった試合は全然てきていなくて。前回もそうだし、今回もそうですけれど自分がまだまだ力不足だなと感じるので、何よりも自分の技術だったりボクシングを底上げしないと、世界のトップの人たちは本当に強いんだなってこの2戦で凄く感じたので、まだまだ成長しないといけないと思いますし、出来るところまで頑張りたいと思います」 ――八重樫トレーナーの感想は? 八重樫「プラン通りにやってくれたと思います。そのうえで比嘉選手のプランどいうのが、自分自身トレーナーとして組んできた作戦がちょっと上手くいかなかったというのは自分が原因でもあるので、そこは勉強になりました。野木トレーナーの凄さも感じられました。試合自体は見ているファンの方にとって、とても良い試合だったと思うのでそこは良かったかなと思います」 ――アッパーの使い方をどのように意識した? 「大吾さんはどんどん前に出てくると想像していたので、そこにアッパーを合わせる意識で打ったりとか、詰められた時にアッパーを使うってイメージで打っていました。角度とかはそんなに意識してなかったんですけれど。入り込みが凄く速かったのと、アッパーに左フックを合わされたりしたので打ちにくかったですね」 ――もっと底上げするという部分は? 「僕自身ボクシングはまだまだ。引き出しが少ないと感じているので、いろいろなコンビネーションや追いつめられたらこうするとか、いろいろな引き出しを増やしていかないとここから先は戦っていけないと思っています」 ――11Rにダウンを奪われて、どういう気持ちで12Rは出たのか? 「ラウンドの計算があまり出来なくて、なんとなく印象があまり良くないと思って。このままだと負けてしまうと思ったので、とにかく倒しに行こうと思ってガンガン前へ出たって感じです。ダウンを取られたのもありますし、八重樫さんから後半の何ラウンド目かに『全部のラウンド取るぞ』って言われたので、そこからダウンを取られて火が付いたって感じですかね」 ――天心選手が出る興行に同じ階級の王者も2人試合をするが、なぜ天心選手の名を出したのか? 「ファンの方からは天心選手との試合が見たいって声が凄く大きいですし、自分自身、ボクシングに転向する前に天心選手とボクシングでやれたらいいなっていう気持ちもあったので。ずっとやりたかった気持ちがあるので。(同門の井上)拓真さんは別として、中谷(潤人)選手とかではなくてまずは天心選手とやりたい気持ちが強いので。軽く名前を出させてもらったという感じですけれど、自分自身、今日の試合では本当にまだまだだなと思っています」 ――ボクシング転向前と転向後、天心選手はそれぞれどういう存在? 「想いは変わったりとかはあまりなくて。正直、K-1時代からやりたかった気持ちはあったんですけれど、僕がキックをやっていた頃は交わることがなかったので。その中で自分がK-1という競技に少しモチベーションが下がっている時に、那須川選手がボクシング転向を発表していたりしたので、自分がボクシングに行ってみようかなって気持ちが芽生えたことがあって。 それからずっとやれたらいいなって気持ちがあったのかなと。THE MATCHでK-1軍が負けたりした時も悔しかったんですけれど、その時の悔しい気持ちもあったんですけれど、今はTHE MATCHはTHE MATCHだったなっていう感じで。自分と天心くんとの戦いはまた別だなって感じています」 ――八重樫トレーナーに。比嘉選手の出方で予想通りだったところと予想と違ったところは? 「予想通りのところはもちろん前に出てくるところですが、左フックを振って入って来るとは思っていなかったのが誤算でした。過去の映像を見ててサウスポーの相手には右ストレートをよく使って入ってくるパターンを想定していたので。もちろん左フックも考えてはいたんですけれども、予想以上に右で入ってこなかったのは誤算でした。 その右ストレートに対して左フックであったり右アッパーであったりで真っ直ぐのパンチを迎え撃つつもりでいたところ、左フックばっかりで入ってきたのもありますし、アッパー系のパンチに対して全て左フックでカウンターをとってこようというところがあったので、そこがさすが野木トレーナーだなというところです。対処というのは最後まで出来なかったと思っています。ただ比嘉大吾の前へ出てくる気持ちに対して、武居がそれに答えて打ち合いになったような状況だったと思います」
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